
川の中で助けを求める人 水を求めてたどりついた人
服をボロボロに焼き、直射を受けた皮膚は、じゃがいもをゆでた時の皮のようによれよれに皮も身も耳も手もぶらさがり、頭髪は帽子のあとを残して、ノッペラボウの赤身の顔に見開いたままの目、赤むけのくちびる、背の皮をきれいにむいて、赤身からほとばしる血。時間がたつにつれて死の近くなる人たちが水を求めて虫の声をふりしぼる。水をあげるとむさぼり取るように飲み、安心して息を引き取った。
- 絵に描かれた情景の日時:8月6日午前9時30分-10時
絵に描かれた場所:爆心地からの距離1,550m/常葉橋付近(東白島町)
作 者:原田 知恵(被爆当時18歳、絵を描いたとき47歳)