1.核実験
 1945年に行われたアメリカの世界初の核実験以降、旧ソ連、イギリス、フランス、中国も核兵器開発に成功し、核実験を繰り返した。核実験は、多数の被曝者を生み出し、地球に甚大な核汚染を引き起こしていたが、1963年の「部分的核実験停止条約(PTBT)」の締結により、核実験の方法は、大気圏内の実験から地下実験へと移った。
 その後、東西冷戦の終結にともない、旧ソ連が1990年、イギリス・アメリカが1992年、フランス・中国が1996年を最後にそれぞれ地下核実験を停止した。1996年9月10日には、核爆発実験を禁止する「包括的核実験禁止条約(CTBT)」が国連総会で採択されたが、コンピュータによるシミュレーション実験(模擬実験)や核爆発を伴わない実験(臨界前核実験)は禁止されなかったため、1997年、アメリカは核兵器のない世界の実現を求める国際世論に反して臨界前核実験を実施し、ロシアも同様の実験を行っていたことがその後明らかにされた。
 インドは1998年5月に地下核実験を実施し、インドと領土問題等で対立しているパキスタンもこれに続いた。朝鮮民主主義人民共和国も、2006年10月と2009年5月の2回に渡って地下核実験を実施した。
 CTBTの発効には特定の44カ国の批准が必要であるが、アメリカ、イスラエル、中国などの9か国が批准せず、発効には至っていない。この9か国の中でも朝鮮民主主義人民共和国、インド、パキスタンは、核拡散防止条約(NPT)とCTBTを従来の核保有国が核を独占するための不平等な条約と位置づけ、批准前の署名さえ拒んでいる。現在、NPT、CTBTによる核不拡散体制は存続の危機を迎えている。
 世界では、これまでに少なくとも2,115回(2014年10月現在)の核実験が行われた。
年代別実験回数と内訳(グラフをクリックすると拡大画面が開きます。)
各国の実験回数と内訳(グラフをクリックすると拡大画面が開きます。)