2.核兵器の種類
 核兵器体系は、核兵器(爆弾、弾頭)、運搬手段、誘導装置などからなる。核兵器には、原爆(原子爆弾)と水爆(水素爆弾)があり、水爆は広島型原爆の何千倍もの圧倒的な爆発威力をもつ。核兵器の開発は、まず原爆から水爆という順序で進められた。

○戦略核兵器と戦域・戦術核兵器

 核兵器には、戦略核と戦域・戦術核との区別があり、概ね爆発威力の大きいものが戦略核、小さいものが戦域・戦術核と分類されるが、その基準は必ずしも厳密なものではない。その区別は次に述べる運搬手段の性格によるところが大きく、敵本国を直接攻撃できる大陸間弾道ミサイル(ICBM)、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)、戦略爆撃機に搭載されるものが戦略核兵器である。
 それよりも射程や航続距離の短い、敵本土以外の目標を攻撃するための中距離弾道ミサイル(IRBM)、準中距離弾道ミサイル(MRBM)、中距離爆撃機に搭載されるものが戦域核兵器である。さらに短い射程のミサイル(SRBM)その他に装備されたものが戦術核兵器である。その種類は極めて豊富で、戦闘爆撃機搭載の核爆弾、空対地・空対空・地対空の各種ミサイル、陸海軍用核砲弾、核魚雷、核爆雷、核地雷等々、あらゆる分野で通常兵器と並んで装備されている。なお、核地雷や核砲弾、SRBMなどは、戦場核と呼ばれることもある。

SLBM 写真提供/NHK
○核兵器の小型化と中性子爆弾

 1960年代以降特に進展をみせたのは、核兵器の小型化である。その一例として、レーガン政権下で脚光を浴びた中性子爆弾があげられる。中性子爆弾は正式には放射線強化弾頭といい、熱線と爆風の威力を小さくした代わりに、中性子の量を大きくした放射線殺人兵器である。
 今後の核開発で最も注目されるのは、核兵器のなお一層の小型化である。1キロトン以下、さらには10~100トン以下のミニニューク、マイクロニュークの開発で、それは未臨界核実験とも無関係ではないといわれている。