「被爆体験証言者交流の集い」研修会
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本財団が事務局を務める「被爆体験証言者交流の集い」では、被爆体験証言者をはじめ、広く市民の皆様を対象に、原爆被害の実相を中心に、ヒロシマについて学ぶための公開講座を年2回開催しています。
平成21年度の第2回目の公開講座は、2月14日(日)、「はだしのゲンと私〜漫画でヒロシマを伝える」をテーマに、
漫画「はだしのゲン」の作者である中沢啓治さんに、
ご自身の被爆体験とともに、自伝的な作品「はだしのゲン」のエピソード等を紹介していただきました。
講演後、アニメ映画「はだしのゲン」の上映も行いました。
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「原爆は骨までも奪うのか!」
原爆による障害で苦しみ亡くなったお母さんを火葬した時、小さなお骨しか残らなかったことがきっかけで、中沢啓治さんは原爆をテーマにした漫画を描き始めました。
ゲンは広島で被爆し、家族を亡くしながらも力強く生きていく少年です。
中沢さんは、ご自身の被爆体験をもとに描いた「はだしのゲン」を通じて、原爆の悲惨さと平和の大切さを訴えています。
この漫画は国内だけでなく、多くの外国語に翻訳され、世界各国で読み継がれています。
最近、中沢さんは、白内障による視力の低下により、漫画家としては引退されました。
今後は絵画を通して原爆の悲惨さを訴え続けて行かれます。
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第2回公開講座で講演する中沢啓治氏
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当日は300名に及ぶ参加者で、会場はほぼ満席となりました。
若い世代や親子連れの参加者も多く、参加した小学生からは「戦争は絶対におこしてはいけないんだな、と思った」との感想が寄せられました。
今回の公開講座を通じて、幅広い年齢層に対して被爆体験の継承・普及を図ることができました。
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(平和記念資料館啓発担当) |
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