国際交流員からのメッセージ
JETプログラムにおける国際交流員としての職務と責任
広島市国際交流員 クリストファー・キャメロン
自己紹介
名 前:クリストファー・キャメロン
年 齢:22歳
出身国:ニュージョーランド
趣 味:バスケットバール、タッチラグビー、トレッキング

平成23年8月からの1年間、日本に住みながら経験した色々な出来事、広島平和文化センターでの仕事の様子などを皆さんにご報告したいと思います。
  JETプログラ((*))について初めて知ったのは高校最後の年でした。 当時はALT(外国語指導助手)のことしか知りませんでした。 CIR(国際交流員)に関しては大学2年生の時に初めて恩師から教わり、すぐに興味がわきました。
  以前から日本文化や日本語に興味があり、もっと知りたい、日本へ行きたいと思っていました。 そこで、大学3年生の時に(ニュージーランドの大学の在籍期間は3年です。)JETプログラムのCIR業種に申し込み、翌年から広島平和文化センターで働くことになりました。
  多くの人が「CIR」についてあまり知らないと思います。 聞いたことのある人でも、CIRは事務所にいつもいて、翻訳ばかりしているという先入観を持っている人が多いと思います。しかし、実際は違います。

広島平和文化センターでのCIRとしての私の役目は、草の根レベルの国際交流と異文化理解の推進です。 私が所属している国際交流・協力課は、広島市で行われる国際交流イベント等の企画・実施を行っています。 また、広島に住んでいる外国人市民の生活を支援するため、生活に関する情報の提供や、通訳者を派遣するなどの事業を行っています。
  私の仕事は、市内の学校を訪問し国際交流・国際理解に関連する授業へ参加すること、事務所では国際交流イベントの企画の手伝い、英文翻訳や校正などを行っています。 また、毎月第4水曜日を「国際交流員の相談日」に設定し、市民の人たちの異文化や英語などに関する質問に応じています。
  広島市内の学校、幼稚園、公民館等への訪問が私の主な仕事です。 依頼の多い時は、週に2、3回、訪問します。 この派遣事業では、パワーポイントなどを利用し、日本との文化的・地理的な相違点などを説明しながら出身国であるニュージーランドを紹介しています。 その後は、子供たちと一緒に給食を食べたり、ゲームをしたりします。 プレゼンテーションを面白くするために、沢山の映像を使い、子供たちが興味を持つ面白いテーマを取り上げるよう努めています。 子供たちが外国や異文化に興味を持ち、世界に興味を持ってくれることを期待しています。
今まで一番思い出に残っている訪問は、昨年12月に、ある保育園からの依頼でサンタさんとしてクリスマス会に参加したことです。 子供たちは、「サンタだ!」と大喜びでした。 わざわざ北極から自分たちに会いにサンタが来てくれたのが信じられない様子でした。 興奮して泣き出す子もいました。
  昨年、「ぺあせろべ」と「国際交流・協力の日」という2つの大きな国際交流イベントに参加しました。 「ぺあせろべ」は、広島に住んでいる外国人と市民団体が一緒に行う国際交流イベントです。 外国人参加者は自分の国の伝統文化や衣装、料理などを紹介します。 屋台を出店したり、ステージで踊りなどを披露します。
サンタさんとして保育園を訪問
  私は、生まれて初めてステージ上で司会をし、通訳もしました。 大変緊張しましたが、周りの人々に大変親切にしていただきました。

「国際交流・協力の日」は毎年11月に行われます。 「国際交流・協力の日」には、主に広島市内で国際交流・協力活動を続けている市民団体、企業などが中心となって様々な国際交流・協力に関する事業を行います。 去年は7,000人が参加しました。 私は、日本語のチラシを英語に訳したり、イベントを手伝ってくれる外国人との連絡調整係をしました。 当日はニュージーランド紹介コーナーを設置し、写真などを掲示して、ニュージーランドの歴史、文化、スポーツなどを紹介しました。 今年は昨年よりもよりよいイベントになるよう、積極的に取り組んでいこうと思っています。

仕事への思い、今後の抱負、これからCIRになる人たちへのアドバイス
広島平和文化センターでのCIRの仕事はとてもやりがいがあると思っています。 学校訪問やイベントへの参加を通じて、草の根レベルの国際交流活動に積極的に参加し、市民のみなさんにも何らかの刺激を与えられていると感じています。 学校訪問で経験を重ねるおかげで、プレゼンテーション能力も向上し、多くの人の前で発表する自信も出てきました。 また、大きなイベントが実施されるまでの作業・流れについても学ぶことができました。 もちろん、翻訳・通訳の経験を積むこともできました。 任期を終えた後はニュージーランドに帰国し、観光産業に携わりたいと考えています。 CIRの仕事を通して得た経験・スキルは、将来、大いに役立つと思います。
  CIRの職務は配属先によって様々です。 CIRとして働くには、ある程度の日本語能力は必ず必要です。 日本語能力試験1級や2級、大学で日本語を専攻している人が有利だという意見もあります。 しかし、これからCIRになろうと考えている人へアドバスするとすれば、一番大事なのは人柄だということです。 人と上手に付き合うことができる人であれば、何も心配することはないとアドバイスしたいと思います。
(*) JETプログラム ― 「語学指導等を行う外国青年招致事業(The Japan Exchange and Teaching Programme)」の略称で、(財)自治体国際化協会が実施しています。
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