県外海外在住被爆者証言ビデオを収録しました
国立広島原爆死没者追悼平和祈念館では、国内(県外)や海外で生活されている被爆者の証言を収録しています。
 今年度は、国内では、福島県(1人)、宮城県(7人)、岩手県(2人)、青森県(1人)、秋田県(3人)、新潟県(2人)及び山口県(1人)在住の被爆者を、海外では、韓国(4人)在住の被爆者を収録しました。
 この度収録した証言の一部を紹介します。
 「……原爆で生き延びました。 そして、今度の震災でも、津波が押し寄せ、亡くなった方がいます。 私は2回生死の別れを経験しました。 (中略) みんなが幸せになれるような環境を作っていくためには、核というものをなくしていかなければいかんと……」
 「……被爆しなかったおじさんが、広島まで捜しに来て、やけどした母をおぶって、自分のうちに連れ帰って、そこで看取ることができました。 被爆することでつらい思いをしたのは、実際に被爆した者だけではないなと思います。 それを考えると、平和ってものすごく大事です。 一人が免れればいいっていうものではありません。 家族が、もう死んでしまいたいほどの、つらい思いをします……」
収録の様子
 「……お見合いをして、家に招待された時、兄弟たちから軍隊のどこにいたのか尋ねられました。 私は広島にいて被爆したと答えましたが、仲人から、そういうことをみんなの前で言うもんじゃないとえらく怒られました。 (中略) 私は被爆者だということを子どもたちに言いませんでした。 いずれ大きくなったら自然と分かってくるだろうということで……」
 証言は、被爆時の状況のほか、県外や海外へ移られた時の状況、その後の生活についても語っています。
 収録した映像は、編集後、館内及びホームページで公開するとともに、平和学習資料として貸出しをする予定です。 今後も、国内・国外を問わず、貴重な被爆証言を少しでも多く収録し、後世に伝えていきたいと考えています。
 祈念館では証言映像のほか、被爆体験記や関連図書を読むこともできます。 ぜひ来館いただき、被爆者の「こころ」と「ことば」に触れてください。

(原爆死没者追悼平和祈念館)

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