高校生による「原爆の絵」が完成
― 被爆体験を絵に描く ―
本財団は、広島市立基町(もとまち)高等学校普通科創造表現コースの協力を得て、平成19年度から、本財団被爆体験証言者とボランティアの生徒が共同し、証言者の記憶に残る被爆時の光景を描く「原爆の絵」の制作に取り組んでいます。
  このたび、平成26年度から6人の証言者と7人の生徒が6グループに分かれて制作を進め、完成した7点の絵画が本財団に寄贈されました。
  7月3日(金)に基町高等学校展示ギャラリーで行われた完成披露会には、証言者の笠岡(かさおか)貞江(さだえ)さん、國重(くにしげ)昌弘(まさひろ)さん、國分(くにわけ)良コ(よしのり)さん、兒玉(こだま)光雄(みつお)さん、白石(しらいし)多美子(たみこ)さん、長尾(ながお)ナツミさんと、絵を制作した7人の生徒を始めとする創造表現コースの生徒のほか、本財団及び基町高等学校の関係者が出席しました。
  制作した生徒からは、「今回の経験から、原爆が投下された事実を改めて身近に感じた」 「制作した作品が、戦争や原爆の愚かさ、非道さを伝えることができたら良いと思う。自分のできることで、原爆を伝えていくことが大切なことだと思う」 「目をそらしたくても、それが現実であったことを知ってほしい」などの感想が寄せられました。
  被爆後の広島の惨状を絵画で残す「原爆の絵」は、被爆体験をより深く理解してもらうため、証言者が被爆体験講話で活用するなど、原爆被害の実相を後世に継承するために役立てていきます。
題名:「本当に、おとうさん?」
制作者:小川(おがわ) 美波(みなみ) (基町高等学校普通科創造表現コース2年)、 笠岡 貞江 (被爆体験証言者)
題名:「重症者を運ぶトラック」
制作者:宇都宮(うつのみや) 未来(みき) (基町高等学校普通科創造表現コース3年)、 國重 昌弘 (被爆体験証言者)
題名:「爆風で下敷きになり焼かれた軍人の骸骨(広島第一陸軍病院第一分院内)」
制作者:竹本(たけもと) (あかね) (基町高等学校普通科創造表現コース3年)、 國分 良コ (被爆体験証言者)
題名:「被爆して避難した河原での出来事」
制作者:栩田(とちだ) 優希(ゆき) (基町高等学校普通科創造表現コース3年)、 國分 良コ (被爆体験証言者)
題名:「人間襤褸(らんる)の群れの中に」
制作者:津村(つむら) 果奈(かな) (基町高等学校普通科創造表現コース2年)、 兒玉 光雄 (被爆体験証言者)
題名:「お母さん待って!」
制作者:山ア(やまさき) 菜結(なゆ) (基町高等学校普通科創造表現コース3年)、 白石 多美子 (被爆体験証言者)
題名:「後に生きる人たちへ」
制作者:一ノ間(いちのま) 照美(てるみ) (基町高等学校普通科
創造表現コース3年)、 長尾 ナツミ (被爆体
験証言者)

(平和記念資料館 啓発課)

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