和文機関紙「平和文化」No.203, 令和2年3月号

平和首長会議国内加盟都市会議総会を開催

 昨年10月24日(木)、25日(金)に、第9回目となる平和首長会議国内加盟都市会議総会を、東京都国立(くにたち)市において開催しました。
 この会議は、平和首長会議の国内における取組の充実を図るため毎年開催しており、今回は全国から83自治体・147人(うち首長37人)が出席しました。
第9回平和首長会議国内加盟都市会議総会

第9回平和首長会議国内加盟都市会議総会で議事進行する松井広島市長(左)と田上長崎市長(右)

平和首長会議会長が挨拶
 平和首長会議会長の松井一實(まつい かずみ)広島市長は開会挨拶において、「核兵器や戦争のない状態にしていくために、都市としてできることには制約があるが、平和の実現に向けての志を同じくする自治体が一緒になって声を上げ、それを国家にしっかりと受け止めてもらうような環境を作っていくことは可能だと考える」と述べた上で、「市民の代表である首長で構成される我々平和首長会議は、被爆体験が広島・長崎のものだけに留められるのではなく、広く市民社会のものとして共有され、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向けた取組が推進されるようにしていかなければならない」と決意を表明しました。
 
国立市民もプログラムに参加
 次に、国立市プログラム「ピース フロム 国立」が行われ、自治体参加者に加え多くの国立市民が参加しました。 国立音楽大学附属高等学校生徒による演奏、国立市PR動画放映、国立市の平和の取組発表、くにたち原爆・戦争体験伝承者講話、くにたち平和組曲合唱、青少年「平和と交流」支援事業(HIROSHIMA and PEACE)国立市参加者による報告等が行われました。
 
平和に関する取組事例を報告
 会議における最初のプログラムとして、泉房穂(いずみ ふさほ)兵庫県明石(あかし)市長から太平洋戦全国空爆犠牲者慰霊協会について、安田守(やすだ まもる)京都府向日(むこう)市長から向日市の平和に関する取組事例の報告がありました。
 次に、平和首長会議事務局からメンバーシップ納付金平成30年度決算や未加盟自治体への加盟要請、東京オリンピック・パラリンピックに向けて実施する平和の取組、第10回平和首長会議総会の概要について報告を行うとともに、平和首長会議の小泉崇(こいずみ たかし)事務総長(本財団理事長)が世界情勢と平和首長会議の取組について報告しました。
 続いて、日本政府に対する核兵器廃絶に向けた取組の推進についての要請文の提出について審議し、了承を得ました。
 最後に、会議の概要等を盛り込んだ総括文書を採択し、平和首長会議副会長の田上富久(たうえ とみひさ)長崎市長が挨拶され、閉会しました。
(平和連帯推進課)
 
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