国立広島原爆死没者追悼平和祈念館では、被爆者の体験や平和への思いを次世代に語り継ぐため、広島市内を除く全国の小中学校、高等学校、自治体等に、被爆体験伝承者と被爆体験記朗読ボランティアを無料で派遣する「被爆体験伝承者等派遣事業」を平成30年度から実施しています。
今年度も全国から大きな反響をいただき、派遣件数は昨年度の306件を上回る447件(被爆体験伝承者396件、被爆体験記朗読ボランティア51件)を実施し、約8万人の児童生徒等に被爆体験を伝えることができました。
3年目となる令和2年度の申込受付を2月3日から開始しました。
新たに被爆体験証言者の派遣も予定しています。
被爆者本人が直接、被爆体験をお話しし、平和について深く考える機会となります。
派遣先は原則、受付順で決定し、令和2年4月から順次派遣します。
なお、申込件数が上限に達した場合は受付を締め切ります。
実施内容についての詳細は、
国立広島原爆死没者追悼平和祈念館ホームページ>>に掲載していますので、ご確認ください。
多くの方の申し込みをお待ちしています。
被爆後の写真や市民が描いた原爆の絵を示しながらお話しします(被爆体験伝承講話)
【令和元年度に寄せられた感想】
被爆体験伝承講話への感想/北海道北広島市立大曲東(おおまがりひがし)小学校・西の里小学校より
その当時、どんなことが起こったのかを、一人の少年の体験に基づき、丁寧にリアルにお話しいただいて、戦争や原爆の恐ろしさ、命の大切さを勉強することができる大変有意義なものとなりました。
小学校5、6年生の児童に対して、とても寄り添ってわかりやすくお話しいただきました。
最後の質疑応答もとても丁寧でした。
2人のボランティアが被爆体験記を朗読します(被爆体験記朗読会)
被爆体験記朗読会への感想/福井県美浜町(みはまちょう)立美浜中学校より
一言ひとことに込められた被爆者の思いの深さを感じました。
「悲しい、苦しい、辛い」といった負の感情を表す言葉がなく、淡々とした事実の積み重ねから、戦争が人々にどんな現実を突きつけたのか、その重さが胸に迫りました。
朗読を聞いた生徒たちは、体全体で朗読に向かっていたように思います。
心を揺さぶられたからこその姿勢であると感じました。
(原爆死没者追悼平和祈念館)