和文機関紙「平和文化」No.206, 令和3年3月号

全国へ被爆体験伝承者等を派遣しています

 国立広島原爆死没者追悼平和祈念館では、被爆者の体験や平和への思いを次世代に語り継ぐため、全国(広島市内を除く)の小中学校、高等学校、自治体等に、被爆体験伝承者、被爆体験記朗読ボランティアを無料で派遣する「被爆体験伝承者等派遣事業」を平成30年度(2018年度)から実施しています。 さらに、今年度からは、被爆体験証言者の派遣も行っています。
 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、やむを得ず派遣を中止・延期する期間もありましたが、今年度は231件(被爆体験証言者18件、被爆体験伝承者194件、被爆体験記朗読ボランティア19件)を実施し、合計すると約3万人の児童生徒等に被爆体験を伝えることができました(2月末現在)。
熊本県菊池女子高等学校

被爆体験や平和への思いについてお話ししています。(熊本県菊池女子高等学校)

東京都板橋区立板橋第二中学校

実際に被爆された方の思いを受け止めて語り継いでいます。(東京都板橋区立板橋第二中学校)

滋賀県東近江市立愛東北小学校

ボランティア2人が被爆体験記・原爆詩を朗読します。(滋賀県東近江市立愛東北小学校)

 令和3年度の申込受付は2月1日から行っています。 派遣先は原則、受付順で決定し、4月から順次派遣します。 なお、申込件数が上限に達した場合は受付を締め切ります。
 実施内容についての詳細は、国立広島原爆死没者追悼平和祈念館ホームページに掲載していますので、ご確認ください。多くの方の申し込みをお待ちしています。

(被爆体験講話等に寄せられた感想)

被爆体験証言講話への感想/熊本県菊池(きくち)女子高等学校

 被爆当時の少女の視点で事実を淡々と語られ、広島の悲惨な状況が目に浮かぶようでした。 戦争が理不尽に人の命や生活を奪い、悲しみしか生み出さないことを改めて感じ、世界の平和と共存を希求する被爆体験の継承の意義を再認識しました。
熊本県菊池女子高等学校

被爆体験や平和への思いについてお話ししています。

被爆体験伝承講話への感想/東京都板橋(いたばし)区立板橋第二中学校

 被爆直後のけがの様子、火傷の痛さ、歩いて家に帰る様子、周りの友人たちのこと、救援列車のことなど本やインターネットで調べただけでは実感がもちにくいことを、お話を伺うことにより、現実に起こった出来事として、生徒も教員も受け止めることができました。 聞きやすく、臨場感のある話し方で、生徒皆が引き込まれていました。
東京都板橋区立板橋第二中学校

実際に被爆された方の思いを受け止めて語り継いでいます。

被爆体験記朗読会への感想/滋賀県東近江(ひがしおうみ)市立愛東北(あいとうきた)小学校

 戦争を知らない子どもたちが、朗読を通して、「戦争がいかに悲惨なものか」や「大切な家族を失った悲しみ、苦しみ」を知る貴重な機会になりました。 また、大人にとっても平和学習は必要なものであると痛感しました。 朗読会後、各家庭において親子で話し合う時間をもつことができ、有意義なものとなりました。
滋賀県東近江市立愛東北小学校

ボランティア2人が被爆体験記・原爆詩を朗読します。

(原爆死没者追悼平和祈念館)
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