6月6日、独立行政法人国際協力機構中国センター(JICA中国)との共催で、今年度第1回JICAサロン「ヨルダンってどんな国?~青年海外協力隊が語る派遣国の魅力~」をオンラインで開催しました。
今回お話を伺ったのは、平成27年度(2015年度)第4次隊として中東ヨルダンに赴任された望月奏
(もちづき そう)さんです。
望月さんは青少年活動という職種で、ヨルダン北部にあるシリア難民キャンプで活動されました。
はじめに、ヨルダンでの生活について、写真を紹介しながら説明されました。
首都アンマンは、東京とあまり変わらない印象の大都市で、国自体も途上国というより中進国という印象だそうです。
国民の90%がイスラム教徒ですが、キリスト教徒も10%程度います。
お互いを兄弟の宗教ととらえ、対立することなく共存しています。
ヨルダン政府によると、ヨルダンには隣国シリアの内戦から逃れてきた約130万人のシリア人が難民として生活しており、人口の10人に1人がシリア難民だそうです(2020年現在)。
望月さんが活動したキャンプには約8万人の難民がおり、その約半数が13歳以下の子どもたちだそうです。
望月さんの難民キャンプでの仕事は、「子どもたちと一緒に遊ぶこと」でした。
サッカーや折り紙、ゲームなど、たくさんの遊びをしました。
日本の漫画も人気だったそうです。
大人の難民もキャンプの職員として雇われ、望月さんと一緒に活動されました。
難民という厳しい状況の中でも、遊びに興じる子どもたちの表情は明るく、生き生きとしていました。
キャンプでの活動や難民の人々との交流を通じて、行きたいところへ行け、好きなことが好きなようにできる生活がどれだけありがたいことかを実感したと、望月さんは仰っていました。
平和はもろく崩れやすいものであるからこそ、それを維持していくことの大切さについても述べておられました。
望月さんのお話の合間には、チャットで参加者から質問や感想が次々に寄せられ、学びの多い充実した会となりました。
(国際交流・協力課)