和文機関紙「平和文化」No.208, 令和4年1月号
~世界の人とご縁を結ぶ~

水引細工ワークショップを開催しました

 昨年10月31日(日)に西区の己斐(こい)公民館で「世界の人とご縁を結ぶ 水引細工ワークショップ」を開催しました。 外国人市民と日本人市民が出会い、交流するイベントです。 日本の伝統文化である水引を用いて、アクセサリーや小物を作りました。 ベトナム人6名、中国人4名、フランス人2名、イラン人1名、メキシコ人1名、ウガンダ人スタッフ1名の外国人15名と、外国人市民への日本語学習支援に関心がある地元の大学生も多数参加して日本人16名で楽しみました。
水引細工サンプル
水引細工サンプル
 広島市に暮らす外国人の数は約2万人にもなり、この数は実に中区在住の未成年の数に相等します。 これだけたくさんの外国人市民の方が、働いたり、日本の子どもたち同様に学校に通ったりしながら、広島の街で暮らしています。 そんな中、外国人市民と日本人市民が互いに交流する機会を逃しては、とてももったいないのではないでしょうか。 多様性や国際化が叫ばれる今、外国人の方とお話ししたり、友達になって、世界を広げてみたくはないですか?
 日本での生活に不慣れなことも多い外国人市民にとって、周囲の日本人と温かな関係を築き、困った時には助けてもらえることや、意思疎通に必要な日本語を習得することはとても大切です。 そのため、このイベントでは最初に、相手の言語を参加者同士で学びあい、自己紹介しました。 さらに、外国人参加者は日本語で自分の趣味等についても話しました。 悪戦苦闘しながらも、互いに新しい文化に触れることの楽しさや喜びを感じると同時に、慣れない言葉を使って異国で生きるということには大きな努力が伴うことを参加者に感じてもらいました。
 メインイベントの水引細工では、舟入本町(ふないりほんまち)にある吉長酒庫(よしながしゅこ)店主の吉長孝衞(たかもり)さんを講師にお迎えしました。 吉長さんは贈答用のお酒を飾るために水引細工を学ばれました。 以前からピエロに扮(ふん)して子供たちや福祉施設を見舞うケアリングクラウンとしても活躍しておられる吉長さんは、とても明るく楽しい方で、水引細工を様々な生涯学習講座等で教えて地域貢献していらっしゃいます。
 参加者は思い思いの色の材料を選び、ピアスや本の栞(しおり)等を作りました。 秋らしい色を選ぶ参加者が多い中、ウガンダ人スタッフは、ウガンダ国旗の3色で栞を作り楽しんでいました。 難しい工程では、自然と上手な人が困っている人を助けていたのが印象的でした。
ワークショップの様子
ワークショップの様子
 日本古来の縁起物である水引を、外国人市民と日本人市民が共に仲良く教わることができ、とても素敵なひと時となりました。
(左)水引細工サンプル、(右)ワークショップの様子
(左)水引細工サンプル、 (右)ワークショップの様子
(国際交流・協力課)
公益財団法人 広島平和文化センター
〒730-0811 広島市中区中島町1番2号
 TEL (082)241-5246 
Copyright © Since April 1, 2004, Hiroshima Peace Culture Foundation. All rights reserved.