レポート
 
 
 
 「平成29年度日本語ボランティアスキルアップ講座」 レポート
 
 様々な国籍の外国人市民が増加し定住化が進む中、外国人市民が地域住民との交流を深め、コミュニティ活動へ参加・参画できるようにするための環境づくりが必要となっています。
日本語教室は、外国人市民の日本語学習支援にとどまらず地域住民との交流の場となっています。
 日本語教室活動の支援の一環として、現在活動をしているボランティアのスキルアップを目的に講座を開催しました。 
参加人数 43名
会  場 広島国際会議場3階研修室
主  催 公益財団法人広島平和文化センター
日  時 平成29年(2017年)9月30日(土) 13:00~16:00
内  容 地域日本語教室で楽しく 「読み書き」 の活動を進めるには
― 『日本語読み書きのたね』を例に ―
講  師 澤田 幸子
一般財団法人 海外産業人材育成協会

 
 
 
   
 
 はじめに、地域日本語教室における「読み書き」の活動の目的について、具体的な事例をもとに確認しました。読むことで、より多くの情報や知識を得ることができるほか、読んだ内容について対話することで、相互理解につながったり、言葉の表現力が身についたり、語彙が増えたりすることを学びました。

 続いて、「読み」の活動の基礎を学びました。学習者が読むことが難しい、苦手だと感じる原因をひも解きながら、ボトムアップ、トップダウン、相互交流モデルの3通りの読み方があることを確認しました。またワークショップを通して、読むときにスキーマ(背景知識・既存知識)を使って推測しながら読んでいること確認することができました。これらの基礎知識を踏まえて、「読み」の活動でのボランティアの役目について考えました。読み方の工夫や、学習者がすでに持っている情報や知識をもとに推測を促したり、言葉や文型の意味を示したりすることで、理解を助けることにつながることを学びました。

 次に、「読み」の活動を、実際にどのように進めればよいのかについて、テキストを使いながら、すぐに実践できる活動の方法を教えていただき、練習しました。グループでの読みの活動では、学習者同士の助け合いがうまれるため、中間言語(習得途中の言語)で話す機会が増え、より楽しく効果的に日本語力をつけることができることを学びました。さらに「読み」の活動と連動した「書く」活動の進め方を、実例を交えながら紹介いただきました。

 最後に、日本語教室での読み書き活動の中では、日本語の知識が身につくことのほかに、ともに共感したり、感想や意見を交換したりすることで交流が生まれることが大切であることを確認し、3時間の講義が終わりました。アンケート調査では、「とても参考になった」、「すぐに実践したい」、「グループで話し合うことで、いろいろな意見が聞けてよかった」など、満足したとの回答が多く寄せられました。

 
          
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