偶然の発見「不思議な光線」エックス(X)線

1895年、ドイツのレントゲンが,他の実験(じっけん)をしているとき「物体を()()ける光」を発見しました。
この後、次々と放射線(ほうしゃせん)(かん)する発見が(つづ)きました。

1896年1月23日にレントゲンが撮っ(と )たAlberd von Köllikerの「手がすきとおって(ほね)が見える」X線の写真

エックス(X)線の発見

1895年、ドイツのレントゲンによるエックス(X)線の発見によって、放射線(ほうしゃせん)放射(ほうしゃ)(せい)物質(ぶっしつ)存在(そんざい)確認(かくにん)されました。レントゲンは、内部の空気を抜い(ぬ )て真空状態(じょうたい)にしたガラス(かん)に数千ボルトの電圧(でんあつ)をかけて放電させるという実験(じっけん)をしていたとき、その(かん)(あつ)い紙で(おお)っているにもかかわらず近くに()いてあった蛍光(けいこう)物質(ぶっしつ)が発光している現象(げんしょう)偶然(ぐうぜん)に発見し、その(かん)からは「目に見えない物を()()ける光が出ている」とし、この不思議(ふしぎ)な光線をエックス(X)線と名づけました。

ベクレルがウラン化合物によって偶然(ぐうぜん)感光させてしまった写真乾板(かんぱん)(※)

放射能の発見

レントゲンがエックス(X)線を発見した翌年(よくとし)(1896年)、フランスのベクレルが、ウラン化合物(ウランを(ふく)岩塩(がんえん))を()いて暗いところにしまっていた写真乾板(かんぱん)(※)を現像(げんぞう)したところ、太陽の光を受けていないのに感光していました。ベクレルは、ウラン化合物にエックス(X)線にに()た何らかの放射線(ほうしゃせん)を出す力があることを発見しました。
現在げんざいの写真フィルムにあたるもの

放射能の解明

レントゲンやベクレルの発見に刺激(しげき)されたマリー・キュリーは、(おっと)ピエール・キュリーたちが発明した計測(けいそく)()を使って、ウラン化合物から放射線(ほうしゃせん)を出しているのはウラン原子であることを見つけ出し、その放射線(ほうしゃせん)を出す性質(せいしつ)を「放射能(ほうしゃのう)」と名づけました。 マリーは(おっと)ピエール、ベクレルとともに3人でノーベル物理学賞を受賞(じゅしょう)。さらに8年後、化学で2度目のノーベル賞を受賞(じゅしょう)しました。

いろいろな放射線

その後、イギリスのラザフォードたちは、1898年にウランから2種類(しゅるい)放射線(ほうしゃせん)が出ることを発見し、それらをアルファ(α)線、ベータ(β)線と名づけました。アルファ(α)線はプラスの電気を()びた重い粒子(りゅうし)の流れ、つまり、「ヘリウムの原子核(げんしかく)」であることを、ベータ(β)線は「マイナスの電気を持った軽い粒子(りゅうし)(電子)の流れ」であることが分かりました。「透過(とうか)(せい)が高く電荷を持たない放射線(ほうしゃせん)」はガンマ(γ)線と名付(なづ)けられました。エックス(X)線はガンマ(γ)線のなかまです。 1911年、ラザフォードたちは実験(じっけん)で原子の中に原子核(げんしかく)があることを発見しました。 ラザフォードの弟子のチャドウィックは、1932年にベリリウムにα線をあてて出てくる放射線(ほうしゃせん)中性子(ちゅうせいし)線)を、ガンマ(γ)線では説明(せつめい)できない大きな質量(しつりょう)を持ったものであるとし、中性子(ちゅうせいし)存在(そんざい)を発見しました。

写真:ウィキメディア・コモンズ