広島に落とされた原爆
   


●放射線(ほうしゃせん)による被害(ひがい)
原子爆弾(げんしばくだん)が、それまでの火薬を爆発(ばくはつ)させる爆弾(ばくだん)とちがうのは、爆発(ばくはつ)したときのエネルギーがケタはずれに大きいことと、放射線(ほうしゃせん)を出すことです。
広島には、原爆(げんばく)爆発(ばくはつ)して1分以内に「初期放射線(ほうしゃせん)」が大量にふりそそぎました。これが人の体に大きな被害(ひがい)をもたらしたのです。特に、爆心(ばくしん)地から1キロメートル以内で直接放射線(ほうしゃせん)を受けた人は、ほとんど()くなりました。
さらに、そのあとには「残留放射線(ざんりゅうほうしゃせん)」がありました。このため、直接被爆(ちょくせつひばく)しなかった人でも、救援(きゅうえん)救護(きゅうご)活動や肉親などをさがすために爆心(ばくしん)地近くに行って放射線(ほうしゃせん)を受け、なかには病気になったり()くなったりする人も出ました。

●死の斑点(はんてん)の出た兵士
1945(昭和20)年9月3日
爆心(ばくしん)地から1キロメートル以内の家の中で被爆(ひばく)した人。10日以上たってから(かみ)()()けはじめ、歯ぐきから血が出たりするようになりました。やがて皮膚(ひふ)の下に血がたまってむらさき色の斑点(はんてん)となって、歯ぐきからの血が止まらなくなり、被爆(ひばく)後1カ月近くたって()くなりました。
撮影(さつえい):木村権一
◆黒い雨
爆発(ばくはつ)後、巨大(きょだい)なきのこ雲が広島上空にたちのぼり、20~30分後から西向きの風にのって形をくずしながら北西部に流れていきました。そして、その下の地域(ちいき)に「黒い雨」がふりました。この雨の中には、爆発(ばくはつ)のときにまきあげられた(どろ)やチリ、火事のススなどのほかに放射性物質(ほうしゃせいぶっしつ)がふくまれていました。このため、爆心(ばくしん)地から遠くはなれた地域(ちいき)の人の中にも放射線(ほうしゃせん)による障害(しょうがい)があらわれました。
放射線(ほうしゃせん)放射能(ほうしゃのう)のちがい