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平和記念資料館メルマガ第86号 (現時点での最新号)
┌┬─────────────────────── 2010/9/1 ─┐ ├┤ │ ├┤ 広島平和記念資料館メールマガジン No.86 │ ├┤ │ └┴──────────────────────────────┘ 9月に入っても気温の高い毎日です。残暑お見舞い申し上げます。 http://www.pcf.city.hiroshima.jp/ ■─ 目 次 ─────────────────────────■ 1.コラム 2.資料館トピックス 3.「国内原爆展」報告 4.ロンドンでのヒロシマ・ナガサキ原爆展開催について 5.読んでみたいこの1冊 6.編集後記 ■───────────────────────────────■ ┌──┐ │1┌┴────────────────────────────┐ └─┤コラム「ヒロシマの風」 │ └─────────────────────────────┘ 広島に投下された原爆が、本当に多くの方々の尊い命や財産を一瞬 にして奪っていったこの事実を、我々は決して忘れてはなりません。 広島市立基町高等学校では、本校の前身である旧制広島市立中学の 慰霊祭への参加や平和に関する講演会の実施など、平和に関する意 識を高める取り組みをしています。 また、11年前に設置された美術を専門に学ぶ「普通科・創造表現コ ース」では、美術を通して平和を発信できる生徒の育成を目指して 取り組みを進めています。そのひとつとして、各自が平和について 研究し、それをB1サイズの大きな画用紙に鉛筆画として表現する取 り組みを、コースの設置以来毎年継続して実施し、発表しています。 また、3年前より広島平和記念資料館の主催による、「次世代と描 く原爆の絵」の行事に参加させていただき、被爆証言者から直接お 話を伺って描く作品制作は、生徒の意識を大きく変える力になって います。 これからの私たちは、被爆の惨状や世界大戦での出来事を後世に伝 えていくと同時に、多くの人たちを巻き込みながら、紛争やテロな どの脅威のない平和な世の中を目指して取り組まなければなりませ ん。これからも原爆の絵の取り組みなどで生徒たちの意識は着実に 変化し、平和に対する意識が向上していくものと期待します。将来、 美術表現や日々の生活の中で、平和な世の中を目指していくことを 信じています。 広島市立基町高等学校 美術科 橋本 一貫 ┌──┐ │2┌┴────────────────────────────┐ └─┤資料館トピックス │ └─────────────────────────────┘ ■「中・高校生ピースクラブ」参加者の声より 平和について学ぶ「中・高校生ピースクラブ」は、8月6日に「サ ダコと折り鶴ポスター展」の展示解説を行い、平和記念公園を訪れ た人たちに、ヒロシマを伝える体験をしました。参加した中・高校 生の声を紹介します。 [参加者アンケートより] 最初は1人で来て、すごく不安だったけど、ポスター展も成功でき てよかった、ピースクラブに参加してすごくたのしかったです。 高校3年生なので、今年が最後のピースクラブです。とても楽しく 過ごせました。来年も顔が出せるようなら参加します。資料館の皆 さん6年間お世話になりました。 被爆者の方からお話を聞けてよかった。来年は受験なので参加でき ないかもしれないだけに、今年の活動は楽しかったです。 リーパーさんの話はインパクトがありました。外国の方と交流でき て、いい体験になりました。 ┌───────────────────────────―┐ │ 「サダコと折り鶴ポスター」をはじめ、原爆展の開催や平 │ │ 和学習に活用できるポスター等を、学校や各種平和団体、 │ │ 自治体などの非営利団体に貸し出しています。 │ │ 遠慮なく、ご連絡ください。 │ └────────────────────────────┘ ◇問い合わせ先 平和記念資料館 啓発担当 受付専用電話 082-541-5544 ■「こども平和キャンプ」報告、参加者アンケートより 小学校高学年から中学生を対象に実施した「こども平和キャンプ」 では、平和記念資料館の見学や被爆ピアノコンサートなどを通して、 平和について考える機会を提供しました。参加者アンケートでは、 キャンプ参加前、原爆について「少し知っていた」が7割。なかに は「あまり知らなかった」と答えた参加者もいましたが、キャンプ 後は、ほぼ全員が、原爆のことが「よくわかった」または「すこし わかった」、また平和についても「大変大切」または「大切だと思 った」と答えています。 平和記念資料館の見学や被爆体験講話、被爆ピアノコンサートや、 まとめのグループ発表などさまざまな活動についても、ほとんどの 参加者が「満足」と答えています。来年以降も同様の行事に参加し たいとの声も寄せられました。 自由に記入してもらった感想には、平和学習だけでなく、プールで の自由時間などがあったことで知らない人と友だちになれて、楽し くすごしながら、改めて原爆のことや平和の大切さを考えられたと の意見も見受けられました。 ■ひろしま音読の会公演「ヒロシマを朗読する」 〜出演した高校生に聞く〜 国立広島原爆死没者追悼平和祈念館とひろしま音読の会では、7月 31日に公演「ヒロシマを朗読する」を開催しました。この公演は、 朗読を通して被爆体験を継承するため毎年行っているもので、音読 の会の会員と広島市内の高校の生徒が一緒になり、被爆者の体験記 や原爆詩などを朗読します。 今年は、広島女学院高等学校の放送部の皆さんが出演されました。 部長の板野紗織さん(2年生)によると、音読の会の大林舞さんが 放送部の指導に来られているご縁で、今回の参加になったそうです。 夏休み前から練習に取り組んできましたが、あまり人前で朗読する ことがなく、また普段は物語を中心に読んでいるので、詩の朗読は 全く要領が違い、むずかしさを感じたとのことです。 唯一の3年生・塩崎桃子さんは、積極的に参加しようと決めたので、 練習からワクワクしたとのこと。音読の会の方から、いろいろ教え ていただけることが、とても役にたったそうです。 公演を終えた皆さんの声もご紹介します。 前川尻彩香さん: 開演前はあがってしまいました。始まると自分でも気合が入って頑 張れたので、達成感があります。 後藤未来さん: 終わって安心しました。OGの方から「よかった」と声をかけてもら い、うれしかったです。練習の成果はだせたかなと思っています。 田尻周子さん: お客さまが真剣に聞いてくれるのがうれしかったです。参加できな かった放送部の友だちも客席に来てくれて、励みになりました。 吉田あやのさん: 練習のかいあって、気持ちをこめて読むことができました。聞いて くださった方に、思いが伝わっていればいいと思います。 ┌───────────────────────────―┐ │ なお、国立広島原爆死没者追悼平和祈念館では、毎月第三 │ │ 日曜日に11時からと14時30分からの2回、被爆体験記の定 │ │ 期朗読会を行っています。無料で誰でも自由に参加できま │ │ すので、皆さんも一度参加してみてください。 │ └────────────────────────────┘ ◇問い合わせ先 国立広島原爆死没者追悼平和祈念館 電話 082-543-6271 FAX 082-543-6273 http://www.hiro-tsuitokinenkan.go.jp/ ┌──┐ │3┌┴────────────────────────────┐ └─┤ 「国内原爆展」報告 │ └─────────────────────────────┘ 広島平和記念資料館では、一人でも多くの方に原爆被害の実相を伝 え、核兵器廃絶への機運を高めるため、平成8年度から「国内原爆 展」を開催しています。 本年度は、北陸地方の富山市、金沢市、福井県坂井市、永平寺町で 原爆展を開催しました。 【富山市】 タイトル:ヒロシマ原爆展・富山大空襲展 日 時:7月26日(月)〜8月1日(日)(7日間) 場 所:富山国際会議場201・202会議室 【金沢市】 タイトル:ヒロシマ原爆展in金沢 日 時:8月5日(木)〜11日(水)(7日間) 場 所:金沢駅もてなしドーム 地下イベント広場 【坂井市】 タイトル:ヒロシマ原爆展―いつまでも平和であるために― 日 時:8月21日(土)〜23日(月)(3日間) 場 所:ハートピア春江 【永平寺町】 タイトル:ヒロシマ原爆展 日 時:8月27日(金)〜28日(土)(2日間) 場 所:曹洞宗大本山永平寺 会場では、被爆の実相や核兵器の現状を伝える展示パネル約50枚や 被爆資料28点の展示、アニメーションや記録映像の上映のほか、市 民が描いた原爆の絵等の展示などを行ないました。 また、富山市及び金沢市では被爆体験証言者の新宅勝文さんが、坂 井市では長尾ナツミさんが証言を行いました。また、金沢市、坂井 市及び永平寺町では追悼平和祈念館の朗読ボランティアによる被爆 体験記朗読会もあわせて開催しました。 原爆展は、4箇所で約14,000名が来場者しました。被爆体験証言や 被爆体験記朗読会も毎回多くの来場者があり、証言者の話やボラン ティアの朗読に熱心に耳を傾けていました。被爆体験証言を初めて 聴かれた方も多くおり、来場者からは「被爆の悲惨さや被爆後の苦 労されたことなどを聴き感銘を受けた。これからも次の世代のため に被爆体験を伝えていって欲しい。」などの声が寄せられました。 どの会場でも、子どもたちの姿が多く見られ、原爆展が親子で原爆 や平和について考える良い機会となっていると感じました。 来年度以降も、引き続き多くの都市で開催し、多くの方に被爆の実 相を伝えていきたいと考えています。 ◇問い合わせ先:平和記念資料館 啓発担当 電話 082-242-7828 FAX 082-247-2464 ┌──┐ │4┌┴────────────────────────────┐ └─┤ ロンドンでのヒロシマ・ナガサキ原爆展開催について(報告)│ └─────────────────────────────┘ 広島・長崎両市は、原爆被害の実相を伝え、核兵器廃絶の国際世論 を喚起するため、毎年度、海外で「ヒロシマ・ナガサキ原爆展」を 開催しています。 今年度は、英国・ロンドン市において、同国で積極的に核軍縮活動 を行っているNGOであるCND(Campaign for Nuclear Disarmament) が現地主催者となり、8月2日(月)から12日(木)までの11日間 開催しました。この開会式へ出席するとともに、被爆体験証言を行 う証言者の川本省三さんに同行し、7月31日から8月7日までロン ドンを訪問しました。 会場は、ロンドン中心部にあるイベントホール「フレンズ・ハウス」。 展示内容は、ヒロシマ・ナガサキの原爆被害の実相を伝える写真パ ネルや説明パネル48枚、被爆資料18点と折り鶴コーナーです。来場 者は、都市が壊滅した様、被爆者の描いた絵の生々しさ、人体に与 えた深刻な障害や放射線の影響に心を動かされた様子でした。 また、被爆体験証言は展示会場をはじめ4会場で行いました。川本 さんは、疎開先での8月6日の様子やその後多くの子どもが孤児に なったことなどを話し、自作の「折り鶴を載せた紙飛行機」を配り 訴えました。どの会場も盛況で、証言後には会場から温かい拍手が 沸き起こりました。証言後には多くの質問や「子どもたちに伝える ため、英語で本や漫画を出版してほしい」などの感想が寄せられ、 ヒロシマ・ナガサキからの核兵器廃絶と世界平和実現への願いは来 場者と共有できたものと確信します。 今回の原爆展の開催が、今後、英国における核兵器廃絶への取組の 一層の推進につながることを期待します。 広島平和記念資料館啓発担当副館長 山根眞裕美 ◆◆ロンドン原爆展報告の全文・写真は、こちら↓ http://www.pcf.city.hiroshima.jp/images/london.html ┌──┐ │5┌┴────────────────────────────┐ └─┤ 読んでみたいこの1冊 │ └─────────────────────────────┘ 1945年終戦後、日本にやって来たジャーナリスト等が、広島・長崎 に投下された原爆を報道しました。しかし当時日本に進駐してきた GHQ(連合国軍事最高司令官総司令部)が占領政策として、書物・ 新聞などを統制する「プレスコード」を発して、検閲を行ったため 原爆被害の惨状などが伝えられなくなりました。今回は、その当時 を検証した本を紹介します。 原爆と検閲 アメリカ人記者たちが見た広島・長崎 繁沢敦子著 出版:中央公論新社(中公新書) 発行日:2010年6月 ISBN:978-4-12-102060 価格:798円(税込み) http://www.chuko.co.jp/shinsho/2010/06/102060.html この本では、連合国軍とともに日本入りし、被爆地を取材した従軍 記者の行動と掲載された彼らの記事を調査することで、GHQの検閲 だけでなく、報道メディアの中にも、被爆地の実情を伝えることに 自主検閲があった可能性に触れています。 原爆報道の検閲を検証した本を、もう1冊紹介します。 検閲1945〜1949−禁じられた原爆報道 モニカ・ブラウ著 出版:時事通信社 発行日:1988年2月 ISBN:4-7887-8801-2 原爆投下後の日本国内で、原爆報道が厳しく規制された時期をスウ ェーデン人の著者が調査・研究しています。日本人自身でもあまり 取り上げてこなかった占領期の課題に、いち早く注目した著作です。 あわせて、お読みいただくことで、原爆被害の実態を伝えることが 困難であった時期を思いおこしていただけると思います。 ┌──┐ │6┌┴────────────────────────────┐ └─┤編集後記 │ └─────────────────────────────┘ 今年の平和記念式典は、潘基文国連事務総長をはじめ核保有国の代 表も参加され、格別に感慨深いものになりました。 また、潘基文国連事務総長は、式典の後、資料館を見学され、次の メッセージ(仮訳)を記されました。 被爆65周年の平和記念式典に国連事務総長として出席したことを 光栄に思います。このすばらしい資料館は、想像を超える破壊と 人間の苦しみを教えてくれます。 私たちの次の世代がより平和で豊かな世界に暮らせるよう、核兵 器のない世界を実現するために私は皆さんと共に行動したいと思 います。 ※ 夏休みに、お盆の時期ということで、8月は家族連れで資料館を訪 れる方を多く見かけます。いっしょに来た子どもたちは、学校で団 体行動するのと違い、のんびりした風情です。それでも、ご家族の 方が資料館の意味を説明すると、真剣に聞いている姿がほほえまし く感じられました。 (め) 猛暑が9月も続きそうです。この夏もはるばる海外からたくさんの 方にご来館いただきました。広島の街角でも、「ここへは歩いてい けますか?」「手頃な食堂はどこ?」とよく聞かれます。このとこ ろの円高のためか、皆さんの節約志向がうかがえます。でも、気軽 に入れるお店って、路地裏にあることが多く、説明に困っておりま す。ヘルプミー! (身振り手振りでご案内 菊) ───────────────────────────────── 第87号は10月1日に発行予定です。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 広島平和記念資料館 啓発担当 E-mail: hpcf@pcf.city.hiroshima.jp <--ご意見・ご感想はこちらへ 電話 082-242-7798 FAX 082-247-2464 http://www.pcf.city.hiroshima.jp/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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