和文機関紙「平和文化」No.190, 平成27年11月号

こども平和キャンプ

~仲間と平和を考える~
 本財団では今年も夏休み期間中の8月2日から4日までの2泊3日間で小・中学生向けの平和キャンプを開催しました。
 以前の「ピース・サマースクール」、「キッズ平和スクール」から数えて通算22回目となります。
 このキャンプは広島市三滝(みたき)少年自然の家と広島市似島(にのしま)臨海少年自然の家との共催で、対象は小学4年生から中学3年生です。 今年は小学生35人、中学生10人、18歳以上のボランティア10人の計55人が参加しました。
班ごとに発表する参加者

班ごとに発表する参加者

 初日、参加者は現在の平和記念公園のある中島(なかじま)地区が、被爆前には繁華街(はんかがい)だった様子を紹介したDVDを鑑賞しました。 その後、6班に分かれて公園内の慰霊碑等をヒロシマピースボランティアの解説を聞きながら巡り、中島地区の繁栄―壊滅―公園化の歴史の変遷(へんせん)を学びました。
 夕方は三滝少年自然の家に移動し、楽しいゲームで盛り上がった後、「ピースキャンドルのつどい」で学年を越えた仲間の絆(きずな)を強めました。
 2日目は宇品(うじな)の広島港からフェリーに乗って似島臨海少年自然の家に移動し、海水プールで思い切り泳ぎました。
 夕方、今は穏やかな似島が、かつて戦争と原爆に翻弄(ほんろう)された過去を詳しく学びました。 参加者は、夕暮れに静かに佇(たたず)む遺構を巡りながら、平和の大切さをかみしめました。
 夜は皆で協力して賑(にぎ)やかにバウムクーヘンを作っておいしく食べました。
 最終日は各班で3日間の活動をまとめて発表しました。 「友達とけんかしない、したら謝る、けんかを止める」、「当たり前の生活を維持できるのが平和」、「平和のためには知ることと伝えることが大事」といった発表があり、次世代を担う小・中学生が平和について考える機会となりました。

(平和記念資料館 啓発課)

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