国際協力推進員からのメッセージ
「原爆展」から平和を願う
植松 弥穂 (うえまつ みほ)
独立行政法人 国際協力機構 (JICA)
国際協力推進員

はじめまして。 2月1日付で「独立行政法人国際協力機構(JICA)中国国際センター」から広島平和文化センター国際交流・協力課に「広島市国際協力推進員」として配置されております。
  JICAは、政府のODA(政府開発援助)事業の実施機関として、様々な形で開発途上国支援を行っています。 外国からの研修員の受入れ、有償、無償の資金協力、技術協力などを通して、開発途上国が抱える問題解決を支援しています。 技術協力のうち、最も知られているのが「青年海外協力隊」の派遣です。
  「国際協力推進員」は、そうした取り組みを行っているJICAの事業を地域の皆さんに知って頂くための広報・啓発活動、学校や地域などで行われる国際理解教育のお手伝い、 また、海外ボランティア活動に参加したい、興味があるといった方々の支援等を仕事としております。

私も青年海外協力隊員として1997〜9年まで、JICA事務所調整員として2006〜9年まで、南米のパラグアイという国に滞在していました。 パラグアイは日本の裏側にあり、派遣国の中では一番遠い国なのですが、日本との関係は深く、親日国として有名です。
  その背景には、1936年以降、多くの日本人移住者を受け入れてきたという経緯があります。 広島からも多くの方が海を渡られました。 2010年現在も二世三世を含む約7,000人の日系人が居住し、深い信頼を得て国に根付いています。

パラグアイでは2006年以降、協力隊員によって継続的に「原爆展」が開催されていますが、毎回多くの来場者があり、日系人の方も足を運んで下さいます。
原爆展に参加したパラグアイの子供たちがヒロシマに寄
せたメッセージ 「戦争はだめ!平和を!」
  戦争の歴史を持つパラグアイですが、それを知らない若い世代が増えています。 そんな若い人達にも「原爆展」を通して「ヒロシマ」の歴史を伝える事で、平和な世界を願う気持が育ち広がっていることは、反響の大きさからも十分感じられます。

パラグアイだけでなく、世界中で活動中の多くの協力隊員が、同じ思いで、今も「原爆展」を開催し続けています。 「原爆展」を通して、平和を願う気持ちが世界中に広がるようにと願いながら。
  そんな隊員の活動を精一杯後方支援することも、「広島市」国際協力推進員の大切な役割の一つとして、これから頑張って行きたいと思っております。

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