県外海外在住被爆者証言ビデオを収録しました
国立広島原爆死没者追悼平和祈念館では、国内(県外)や海外で生活されている被爆者の証言を収録しています。
  今年度は、国内では、大阪府(8人)、兵庫県(3人)、京都府(3人)、滋賀県(1人)、和歌山県(1人)、三重県(2人)在住の被爆者を、海外では、韓国(2人)、ブラジル(1人)在住の被爆者を収録しました。

 「気が付いて学校の下駄箱があった地下から階段を上がってみると、弟が真っ黒になって死んでいました。児童もみんな歯だけは白くて真っ黒になっていて…」
 「中島本町の自宅に帰ってみると、家族五人が折り重なり、どこからどこまでが誰の骨なのかわからない状態で見つかり、骨を集めて持って帰りました」
 「声も出さず、顔から手の先まで皮が垂れ、手を前に垂らした老若男女の区別もつかない数えきれないほどの人が同じ方向に向かって歩いてくる。『何なのこれ』って思った。これが生き地獄だ。いったい何があったのだろう」
 「横になった市電の中の人を収容にも行きました。その中にへその緒でつながったままの赤ちゃんと女性がいました」
 「帽子をかぶった学生が電車の中で座ったままみんな死んでいました。校庭ではまるで農場でヒヨコが死んだようでした」
 「恐怖のあまりに泣くこともなく、父を心配したりかわいそうだと思うこともありませんでした」

  これは、この度収録した証言の一部です。
収録の様子
証言は、被爆時の状況のほか、県外や海外へ移られた時の状況、その後の生活についても語っています。
  収録した映像は、編集後、館内及びホームページで公開するとともに、平和学習資料として貸出しをする予定です。
  今後も、国内・国外を問わず、貴重な被爆証言を少しでも多く収録し、後世に伝えていきたいと考えています。

(原爆死没者追悼平和祈念館)

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