和文機関紙「平和文化」No.205, 令和2年11月号

「国際平和シンポジウム2020」の開催

 8月1日(土)、長崎市と公益財団法人長崎平和推進協会、朝日新聞社の主催、広島市と本財団等の後援により、「国際平和シンポジウム2020」が長崎市の長崎原爆資料館ホールで開催されました。 今回のテーマは「核兵器廃絶への道~世界の危機に、歩みをとめない~」で、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策のため一般傍聴者は募らず、海外の登壇者とはオンラインでつなぎ、その模様はライブ配信されました。
 シンポジウムでは冒頭に、ミハイル・ゴルバチョフ元ソ連大統領から「信頼できる国際安全保障づくりのために、国際協力を新たなレベルに引き上げる必要があり、核兵器の問題はその中心でなければならない」とのビデオメッセージが放映されました。
 基調講演では、元米国防長官のウィリアム・ペリー氏が「世界の終りまで、あと100秒」をテーマに「核戦争がおきれば、世界規模の環境破壊と文明の終りにつながる。解決には核兵器廃絶しかない」と訴えられました。
 続くパネルディスカッションでは、ペリー氏のほか、元外務次官の薮中三十二(やぶなか みとじ)氏、原子力科学者会報最高経営責任者レイチェル・ブロンソン氏、亜細亜(あじあ)大学国際関係学部講師の向和奈歌(むかい わかな)氏が、終末時計が残り100秒になっている現状から核戦争のリスクを避けるために必要なことや、日本の役割などについて語り合いました。
 最後に特別企画として、ヒバクシャ国際署名事務局キャンペーンリーダーの林田光弘(はやしだ みつひろ)氏、ウェブメディア「70seeds」編集長の岡山史興(おかやま ふみおき)氏、「核政策を知りたい広島若者有権者の会(カクワカ広島)」共同代表の田中美穂(たなか みほ)氏、学生団体「ピース・キャラバン隊」前代表の光岡華子(みつおか はなこ)氏の4人の若者が「戦後100年まで続く平和運動をつくる」をテーマに、自分たちのこれまでの活動を通して感じたことや活動を続けていくためのあり方などについて意見を交わしました。
(平和連帯推進課)
 
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