平和文化 No.179 被爆者の「ことば」と「こころ」に触れてください被爆体験記の執筆をお手伝いしています

被爆者の「こころ」と「ことば」に触れてください
被爆体験記の執筆をお手伝いしています

国立広島原爆死没者追悼平和祈念館では、被爆者の高齢化が進むなか、「被爆の記憶を体験記に残したいけど、自分ひとりでは文章にまとめられない」という方のために、被爆体験記執筆補助事業を行っています。この事業は祈念館職員が自宅等に出向いて、被爆体験を聞き取り、体験記としてまとめるもので、平成１８年度から実施し、平成２２年度までに６２名の聞き取りを行いました。平成２３年度は１０名の申込みがあり、順次、被爆体験記を完成させ、館内で公開しています。また、企画展や朗読会、ホームページ掲載、公的機関への提供等でも活用しています。

　　被爆者にとって、６６年前の体験は昨日のことのように脳裏(のうり)から離れることがなく、被爆当時の悲惨さを記憶の奥から絞(しぼ)り出すように語られます。皆さんにとって、今まで心の奥底に秘めていた、思い出したくない体験ですが、後世に残すことが自分の使命だと思うようになり、応募された方ばかりです。
　　当館では、この事業によるものを含め、現在、約
１３万編の被爆体験記を公開しています。ぜひ、ご来館いただき、被爆体験記を手にとって、被爆者の心に触れてみてください。

聞き取りの様子

（国立広島原爆死没者追悼平和祈念館）

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