被爆67周年 平和記念式典
―核兵器廃絶の願いと決意を広島から全世界へ―
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被爆67年目の8月6日(月)、広島市の平和記念公園で市主催の「広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式」(平和記念式典)が行われ、遺族ら約5万人が参列して犠牲者の冥福と恒久平和を祈りました。
式典は午前8時に始まり、最初に松井一實・広島市長と遺族代表2人が、
この1年間に亡くなったことが確認された5,729人の氏名が記帳された2冊の原爆死没者名簿を、
原爆死没者慰霊碑の中の奉安箱に奉納しました。
これで名簿登録者総数は280,959人、名簿総数は102冊となりました。
続いて種清和夫・広島市議会議長の式辞、各代表による献花の後、
原爆が投下された8時15分に、遺族代表の原戸勇二さんと、こども代表の岸本聖来さんが平和の鐘をつき、
参列者全員が1分間の黙祷を捧げました。
この後、松井市長が「平和宣言」を行いました。
平和宣言の中で松井市長は被爆者から寄せられた被爆体験証言を紹介し、その辛さ、悲しさ、苦しみと共に、核兵器廃絶への切なる願いを世界に伝えたいと訴え、
「世界中の皆さん、とりわけ核兵器を保有する国の為政者の皆さん、被爆地で平和について考えるため、是非とも広島を訪れてください。」と呼びかけました。
また、昨年3月11日に発生した東日本大震災とそれに伴う原子力事故による被災者の、前向きに生きようとする姿を広島の復興期と重ね、「必ず訪れる明日への希望を信じてください。」と励ましの言葉を贈り、
日本政府に対しては、市民の暮らしと安全を守るためのエネルギー政策の確立を求めました。
そして最後に「この広島を拠点にして、被爆者の体験と願いを世界に伝え、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に全力を尽くすことを、ここに誓います。」と力強く宣言しました。
平和宣言の後、こども代表の三保竜己君と遠藤真優さんが、
「わたしたちは、平和をつくり続けます。仲間とともに、行動していくことを誓います。」と、「平和への誓い」を読み上げました。
野田佳彦・内閣総理大臣は「あいさつ」の中で、
日本政府として、被爆体験を継承する取組を様々な形で後押しすると述べるとともに、
国のエネルギー政策については脱原発依存の基本方針の下、中長期的に国民が安心できるエネルギー構成の確立を目指すと述べました。
式典には41都府県の遺族代表、内閣総理大臣、湯崎英彦・広島県知事を始め、
核保有国のアメリカ、イギリス、フランスの駐日大使を含む、71カ国と欧州連合(EU)の代表も出席しました。
式典の様子はインターネットでライブ中継されました。
また、当日夜10時20分から原爆ドームを背景に松井市長が英語で平和宣言を行い、この様子もインターネットでライブ中継されました。
式典で読み上げられた「平和宣言」、「平和への誓い」の全文は
「広島市ホームページ」の「原爆・平和」→「平和宣言・平和への誓い・平和に関する要請等」>>
から閲覧できます。「平和宣言」は8カ国語(アラビア語、中国語、英語、フランス語、ドイツ語、ハングル、ロシア語、スペイン語)の翻訳版もあります。
また「平和宣言」は
「広島平和記念資料館ウェブサイト」の「平和宣言」>>
からも閲覧できます。
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(総 務 課) |
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