資料展「被爆直後の報告書」
広島平和記念資料館では、被爆直後に行われた原子爆弾被害の調査活動を紹介する資料展を開催しました。
日本政府が作成した広島・長崎の原子爆弾災害に関する唯一の公式報告書である「原子爆弾災害調査報告」全5冊 (日本学術会議・原子爆弾災害調査報告刊行委員会編、昭和26〜28年刊行)が、昨年8月から11月にかけて順次復刻されました。
  この復刻にちなみ、また、資料館企画展「広島、1945―写真が伝える原爆被害―」との連携を図って、 資料展「被爆直後の報告書」を、3月1日(木)から3月30日(金)まで、資料館東館地下1階ホワイエで開催しました。
資料展のタイトル・パネル
この資料展では、「原子爆弾災害調査報告」に収録されており、かつ、当館が収集・保管している2種類の報告書の原本、 つまり、海軍呉鎮守府(くれ ちんじゅふ)調査団の「広島市ニ於(お)ケル原子爆弾ニ関スル調査(一般的調査)」と 陸軍軍医学校(東京)の「原子爆弾ニ依(よ)ル広島戦災医学的調査報告」に焦点を当て、報告書の概要や写真を大型パネル7枚で紹介しました。
  昭和20年8月6日夕に広島入りした呉鎮守府調査団の資料には、爆風で軌道を外れた路面電車などの写真26枚が添付されていました。 陸軍軍医学校の資料には8月10日から病理解剖(びょうりかいぼう)した遺体のデータや被爆者の血液検査結果などが記されており、 被爆の影響を調べ、その対策を模索した様子がうかがえます。
  見学した方からは、「原爆の本質を突き止め、対策を講じようとした研究者の熱意を感じる」との感想がありました。

(平和記念資料館 啓発課)

このページのトップへ ▲

〒730-0811 広島県広島市中区中島町1-2
TEL:(082)241-5246 FAX:(082)542-7941
e-mail: p-soumu@pcf.city.hiroshima.jp
Copyright(C) Since April 1, 2004. Hiroshima Peace Culture Foundation