和文機関紙「平和文化」No.183, 平成25年7月号
留学生と地域とのふれあい事業

荒神地区町内対抗大運動会に参加

 広島市留学生会館では、地元住民との相互理解・交流を深め、留学生が地域の一員として暮らせるように、荒神(こうじん)地域での行事に積極的に参加しています。 今年度最初のふれあい事業として、5月26日(日)「荒神地区町内対抗大運動会」が、留学生会館近隣の広島市立荒神町小学校運動場で開催されました。 主催は荒神地域社会福祉協議会です。
 荒神地域の六町内が集い、留学生会館に住んでいる中国、モンゴル、インドネシア、バングラデシュ、シリアの5か国・21名の留学生達が、西荒神町チームとして参加しました。
入場行進する留学生達

入場行進する留学生達

 午前9時から開会式が行われ、町の旗を持って入場行進を行いました。 準備体操のラジオ体操には戸惑(とまど)っていましたが、競技が始まると、二人三脚や玉入れ、綱引き、ボールゲーム、飴(あめ)食い競争、ラムネ飲み競争等娯楽性のある種目に積極的に参加し、地域の人達と楽しく交流していました。 最後は町内対抗リレーで、大きな声援の中、留学生も懸命に走っていました。 各種目に参加するごとに、洗剤、ほうき、ティシュペーパー等の生活用品が参加賞として配られ、留学生達は喜んでいました。
 留学生達によれば、日本のこのような地域交流を目的とした娯楽性のある運動会は、母国では無いとの事です。
 平成13年に留学生会館が開館して以来、毎年この運動会に参加しており、今では地域の皆さんも留学生の参加を恒例のものと受け止めています。 単に参加するだけでなく、大会役員の役割も割り振られ、集合係や競技用具の準備、片付けなどの進行係として、運営に一役買い、頼りにされています。 また、午前7時からの会場設営作業に6人の留学生が参加しました。 地域の皆さんの広島弁の指示に戸惑うこともありましたが、見様見まねでテントや椅子、机の設営、景品の仕分け作業を行いました。 運動会終了後の片付け作業は、参加した留学生の殆(ほとん)どが手伝い、地域の皆さんに大いに感謝されました。
 行事への参加の効果として、普段話す機会が少ない留学生同士の交流が行われることも見逃せません。 異なる国の留学生が一緒に競技を楽しんだり、お互いに声援を送ったり、また、1つのテントの下で一緒に昼食の弁当を食べることを通して親しくなりました。 留学生会館では、今後も地域の皆さんと交流できる催しに、留学生が積極的に参加できるように応援したいと思います。

(広島市留学生会館)

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