クロアチアでのヒロシマ・ナガサキ原爆展
クロアチアの首都ザグレブ市において、平成25年(2013年)9月10日から10月6日まで、また、同国沿岸部のビオグラード・ナ・モル市において、同年10月10日から12月10日まで、「ヒロシマ・ナガサキ原爆展」を開催しました。
平成3年(1991年)から平成7年(1995年)にかけて、ユーゴスラビアからの独立を求めて紛争のあったクロアチアは、過去の戦争体験をもとに、平和な世界の実現に向けて活動する国の一つです。 今回、人口5,000人余りの小都市ながら平和首長会議の副会長都市として積極的に活動している同国のビオグラード・ナ・モル市の協力を得て、同市に加え、首都のザグレブ市でも開催することになりました。
被爆資料を見つめる来館者
(於:ザグレブ市科学博物館)
ザグレブ市の科学博物館で開催した原爆展では、同館職員のすばらしい取組みにより、パネルや被爆資料の印象的な展示が行われ、約2,000人の来場者に被爆の実相を伝えることが出来ました。 そして、最終日の10月6日には、被爆者の寺本貴司
(てらもと たかし)
さんの被爆体験証言を聞いていただく場を設けました。 会場には多くの市民の方々が来場し、立ち見の聴講者も出ました。 中には、涙を浮かべて話を聞いている方もいました。 また、質疑応答の際に、報復ではなく和解の心で核兵器廃絶と世界恒久平和の実現が重要であると、寺本さんが呼びかけると、大きく頷
(うなず)
く聴衆の姿もありました。
ビオグラード・ナ・モル市での原爆展でも、市民や観光客など延べ約500人の来場者が、熱心に時間をかけて見学していました。
アンケート結果には、「今回の原爆展を見て非常に衝撃を受けた。核兵器は廃絶するべきだ」「教育的でためになる内容だった」といった原爆展を高く評価する意見が多く寄せられました。
(平和記念資料館 啓発課)
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