「原爆の絵」が完成
―被爆体験を絵に描く―
本財団は、平成16年度から平成18年度までは広島市立大学の学生ボランティアの協力を得て、また平成19年度からは広島市立基町
(もとまち)
高等学校普通科創造表現コースの協力を得て、本財団被爆体験証言者とボランティアの生徒が共同し、証言者の記憶に残る被爆時の光景を描く「原爆の絵」の制作に取り組んでいます。
平成26年1月から、4人の証言者と5人の生徒が4グループに分かれて制作を進め、同年6月に完成した5点の絵画が本財団に寄贈されました。
6月27日(金)に、基町高等学校展示ギャラリーで行われた完成披露会には、井口健
(いのくち たけし)
さん、北川建次
(きたがわ けんじ)
さん、新宅勝文
(しんたく かつふみ)
さん、田川康介
(たがわ やすすけ)
さんの4人の被爆体験証言者と絵を制作した生徒5人のほか、本財団及び基町高等学校関係者が出席しました。
制作した生徒からは、「絵を描くことを通して、被爆者の方の苦しみを知った。被爆の実情について、多くの人に知っていただくための情報発信の中心になれるよう努力したい」「制作した絵が証言活動の力になり、その証言活動を通して世界が少しでも平和に近づけば嬉しい」「被爆者の方のお話をもとに絵を描いたことは、一生のうちで忘れられない貴重な体験となりました。平和とは一体どういうことなのかを、改めて考えさせられました」などの感想が寄せられました。
寄贈された「原爆の絵」は、被爆体験をより深く理解してもらうため、証言者が被爆体験講話などで活用します。 また、若い世代の協力の下に被爆当時の広島の様子を絵画で残すことにより、原爆被害の実相を後世に継承していきます。
「私が見た被爆直後の被爆者(福島川河川敷)」
制作者:伊東良隆
(いとう よしたか)
(基町高等学校普通科創造表現コース2年)、井口健
「被爆楠と比治山に逃げ込む人々」
制作者:中川佳乃子
(なかがわ かのこ)
(基町高等学校普通科創造表現コース2年)、北川建次
「新天地の惨状」
制作者:神垣優香
(かみがき ゆうか)
(基町高等学校普通科創造表現コース3年)、北川建次
「おいしかったよお・・・ありがとう・・・。」
制作者:岡本実佳枝
(おかもと みかえ)
(基町高等学校普通科創造表現コース3年)、新宅勝文
「被爆直後の大正橋附近の被災者」
制作者:田中晴気
(たなか はるき)
(基町高等学校普通科創造表現コース2年)、田川康介
(平和記念資料館 啓発課)
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