和文機関紙「平和文化」No.200, 平成31年3月号

被爆体験伝承者と被爆体験記朗読ボランティアを海外に派遣しました

 昨年10月22日~27日にフランスで被爆体験記朗読会を、11月3日~7日にイギリスで被爆体験記朗読会と被爆体験伝承講話を実施しました。
黒い雨について説明している様子(ルアーブル大学)
黒い雨について説明している様子(ルアーブル大学)
 フランスでは、北部のノルマンディー地方の港町ルアーブルで被爆体験記朗読会を開催しました。 第二次世界大戦末期、ドイツ占領下のノルマンディーで、歴史上最大規模の上陸作戦(ノルマンディー上陸作戦)が敢行されました。 この時、ドイツ軍に対して行われた連合国軍の大空襲は、市民が暮らす街も破壊し尽くしました。
 イギリスでは、マンチェスター市とコベントリー市の2都市で、小学生や地元の核廃絶キャンペーンを行うNGOに参加している学生などに向けて、3回の朗読会と被爆体験伝承者による講話を行いました。 イギリスでの開催には会場準備などに難しい点もありましたが、朗読ボランティアや伝承者は日本での活動経験を活かし、イギリスの人たちに「ヒロシマの心」を伝えようと、懸命に取り組んでいました。
被爆体験伝承講話と朗読会を実施した小学校の児童と共に(マンチェスター)
被爆体験伝承講話と朗読会を実施した小学校の児童と共に(マンチェスター)
 また、マンチェスター市と近郊のオールダム地区、コベントリー市の各首長への表敬訪問や、各市の平和行政の関係者などとの意見交換も行いました。 マンチェスター市長からは、市民との協働と多様性の実現に対する強い思いを伺いました。
 コベントリー市では、第二次世界大戦中に受けたドイツ軍の大空襲の爪跡つめあとが無惨に残る旧大聖堂と、その横に1962年に建設された新大聖堂を見学し、痛ましい歴史とそこからの復興について学びました。

(原爆死没者追悼平和祈念館)

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