被爆者とその家族などが記
(しる)した体験記には、被爆の実相を知る者のみが書きうる真実や心情が綴つづられ、胸を打たれます。
国立広島原爆死没者追悼平和祈念館では、こうした体験記や原爆詩を読み語ることによって、多くの人々が被爆者の記憶や思いを共有し、次の世代へ継承していくことを目的として、「被爆体験記朗読会」を開催しています。
朗読会では、原爆被害の実相を映像で紹介した後、被爆体験記朗読ボランティアが被爆体験記・原爆詩の朗読を行い、続いて参加者自らが原爆詩を朗読します。
被爆当時の状況を想像しながら朗読を聴き、また実際に声を出して読むことにより、書き記された被爆体験が臨場感をもって伝わり、被爆者の悲しみ、苦しみや平和への思いが心に染み込みます。
8月5日、6日には、平和記念公園を訪れる方々に自由に参加していただけるように、5日に 2回と6日に4回、合計6回の朗読会を開催しました。
平和記念式典に参列するために広島を訪れた方や親子連れなど、のべ245名の方に参加いただきました。
参加された方からは、「同じことを繰り返してはいけないと強く思った」「朗読会で知ったことを、自分の家族や友達に伝えたい」などの感想が寄せられました。
祈念館では、毎月第3日曜日に開催している定期朗読会のほか、修学旅行や平和学習等で平和記念公園を訪れる児童や生徒を対象にした朗読会、広島市内外の学校等へ出向いて行う派遣朗読会など、さまざまな朗読会を開催しています。
気軽に当館までお問い合わせください。