和文機関紙「平和文化」No.211, 令和5年3月号

ヒロシマ・ピースフォーラム(後期)を開催しました

 本財団では、市民に平和の原点としてのヒロシマを見つめ直し、原爆や平和について考え、どのように行動していけばよいかを探求する機会を提供するため、「ヒロシマ・ピースフォーラム」を開催しています。
 後期は、昨年10月から今年1月にかけて、広島市立大学の講座「平和インターンシップ」と連携し、同大学の学生を含む10代から70歳を超える幅広い年代から約100名が受講しました。
 10月22日の第1回目は、直近の核軍縮に関する国際情勢をテーマに、中国新聞社の小林可奈(こばやし かな)記者が「核なき世界への道筋 ~NPT取材で見えたもの~」と題して記者の視点からの講義を行うとともに、本財団小泉崇(こいずみ たかし)前理事長が「核軍縮に関する国際情勢と市民社会の役割」と題して、核軍縮を巡る現状と市民社会が取り組むべき役割についての講義を行いました。
 11月19日の第2回目は、受講者のほか、一般の方にも参加を募る平和文化月間の公開プログラムとして実施しました。 アニメーション作品「太陽をなくした日」と映画「ヒロ子の日記 ~原爆ドーム保存秘話~」の上映を行うとともに、それぞれの制作に携わった前田稔(まえだ みのる)さん、出山知樹(でやま ともき)さんから制作への思いについても聴くことができました。
第2回「ヒロ子の日記~原爆ドーム保存秘話~」制作者による講演の様子
第2回「ヒロ子の日記~原爆ドーム保存秘話~」制作者による講演の様子
 1月28日の最終回は、他都市の戦争被害に焦点を当て、「原子爆弾が落ちる“はず”だった北九州」「長崎原爆―被害の概要と特徴」と題し、北九州市平和のまちミュージアムの小倉徳彦(おぐら のりひこ)さん、長崎原爆資料館の奥野正太郎(おくの しょうたろう)さんがそれぞれ都市の当時の様子や戦争による被害状況を証言や資料を交えて講義を行いました。
 全3回の講座を通して、受講者からは「幅広いテーマで学びの機会を提供してもらい、貴重な機会となっている」「今後も広島以外の様々な都市の状況を含め、様々な視点からテーマを取り上げてほしい」などの感想が寄せられており、受講者の平和意識を高める機会となりました。
(平和市民連帯課)
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