子どもたちに
平和文化
を
根付かせる
ため
の
取組について
―広島市総合教育会議
(令和6年2月1日開催)
における主な意見―
総論
持続可能な国際平和文化都市・広島を形成するためには、平和教育において、 ① 広島の子どもたちが平和文化を身につけ、世界を舞台に活躍できる、 ② 広島以外の、国内外の多くの若い世代が、広島の地で平和文化を実感し、学ぶ後押しをするという、
二つ
の目標を、同時に目指していくべきです。 その理由は、世界平和を構築するためには、日本全国および世界中で、平和文化を振興する必要があるからです。
このように、市民社会に平和文化を広めていく活動は、広島固有のものであって、広島市はそういう存在感を発揮するようになるべきです。 発信し続けることは、大きな力を持ちます。
この場合の「平和」の意味は、戦争・紛争がないことは勿論
(もちろん)
ですが、あらゆる暴力を否定すること、すなわち、人々が寛容の精神をもって、穏やかに共存し、将来の希望を見出せるような社会を構築することも含め、幅広く捉える必要があります。 そのため、ス
ポー
ツや芸術なども、平和を実感できる、効果的な教材となります。
平和文化を学んだ広島の子どもたちと、広島を訪れた国内外の若い世代とが交流・対話することにより、平和認識を相互に高め合う重要性から考えるならば、平和教育の
二つ
の目標は重なります。 平和を尊ぶ豊かな感受性や、いじめ問題なども視野に入れて、自己および他者への尊重・思いやりの精神を育むよう配慮することが大切です。
各論
広島への修学旅行や、「ヒロシマ平和学習受入プログラム」等によって、受入を拡大することが重要です。 その中で、広島の子どもたちが平和を発信することは、自身の平和教育としても大きな意味を持つので、受入への主体的な参加を、積極的に呼びかけていくべきです。
修学旅行の受入拡充に向けては、広島で提供する平和教育のパッ
ケー
ジを充実しつつ、担当教員に学習効果等を広くPRしていくべきです。 今後取り入れるメ
ニュー
としては、VRの活用や、学校間交流の充実も有用です。
受入を担う「青少年ボランティア組織」については、学校教育と連携しながら拡大していくとともに、平和活動に必要となる実践的な英語に関する研修なども充実するべきです。 さらに、学校の枠・年代を超えた人材育成の充実を目指して、私立学校を含めて、若い世代の平和ボランティアに係る
一貫
した枠組みを再構築するべきです。
本市の学校教育においては、教員・予算を確保し、地域の協力も得て、「平和教育研究推進校」として先進的な平和教育の促進を図ることが考えられます。 また、教員養成・研修の充実も重要となります。
若い世代の平和意識向上を目標として、教育委員会と平和文化セン
ター
とが
一体
的に取組む新システムの構築に向けては、体制強化・予算確保が必要となります。
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