海外の都市にいくつもの「広島通り」「広島広場」がある。
また8月6日と9日には平和集会、平和ウォークなどの行事が行われていることを広島の人はほとんど知らない。
ドイツのベルリンの日本大使館前の通りはドイツの救世主のクラークシュペー通りであったが「広島通り」に改名され、それに続く橋は「広島橋」と呼ばれている。
ケルンとドルトムントには「広島、長崎パーク」があり世界初の核被害の表示と折鶴がプレートに刻まれている。
近隣の都市よりチャーターバスで集まり8月6日・9日に平和ウォークが行われている。
ポツダムではトルーマン米国大統領が滞在した家の前庭に、当時ドイツ滞在の外林秀人
(そとばやし ひでと)教授の尽力でできた「広島・長崎広場」に被爆石と共に、「ここから原爆投下の指示が出された」と記した碑がある。
ドイツ人にはドイツの降伏が日本より早かったので原爆投下を免れたと思う人もあり、各都市で広島・長崎関連のものは全て議会一致で決まりドイツ人の手で設置されている。
イギリスのロンドンでは8月6日に平和集会、9日にはテームズ川で日本と同じ灯篭
(とうろう)流しが行われる。
スペインのアランフェス市には広島の復興に感激した人の提案で新興の街の中心の通りを「広島平和大通り」とした。
カナリー諸島ではNATOの海軍基地設置に市長・議会が反対して、日本国憲法の9条の碑を広島・長崎広場に設置している。
カナダのモントリオールでは300人余りの人が集まり8月6日の平和宣言を日英仏語で聞き鐘をついて平和を祈っている。
オーストリアのウイーンでは広島からの被爆石と千羽鶴と佐々木貞子
(ささき さだこ)さんのことが記された碑が当時の駐日大使の提案で設置されている。
一瞬にして人と都市と文化まで壊滅させる核爆弾についての恐怖は皆持っている。
8月6日・9日に海外ではこんなに広島・長崎のことを思って行動をしていることを広島・長崎ばかりでなく、日本の若者たちに知っていただきたい。
それは、平和を強く願う世界の諸都市による広島・長崎への共感と連帯を示すものだからである。
世界の多くの国の人々の心を、しっかり受け止め、唯一被爆国の若者として今後力強く世界平和のための活動を進めていただきたいと強く願っている。