和文機関紙「平和文化」No.221, 令和7年10月号

クウェート市で家族伝承講話を実施しました

 クウェート国クウェート市で開催された「ヒロシマ・ナガサキ原爆写真ポスター展」にあわせ、令和7年4月29日(火)から5月2日(金)までの4日間、家族伝承者の平岡佐知子(ひらおか さちこ)さんを派遣し、家族伝承講話を実施しました。
 初日の4月29日には、ポスター展会場である Contemporary Art Platform にて、オープニングイベントの一環として講話を行いました。 在クウェート日本大使館の呼びかけにより、各国大使館関係者、日本語を学ぶ学生、一般市民らが集まり、会場は満席となりました。
Contemporary Art Platform で行われた伝承講話
Contemporary Art Platform で行われた伝承講話
 翌30日にはクウェート国外務省研修所にて、同所で学ぶ若いクウェート人外交官を対象に講話を行いました。 続く5月1日には、クウェートがんセンターで放射線治療を専門とする医師らに向けて講話を実施しました。
 同日の夕方には、在クウェート日本大使館で日本語を学習中の若者を対象とした講話を行いました。 参加者の一人で原子力開発に携わっている若者は、「歴史的事実としては知っていたが、このような人的被害について詳しく学ぶことができて良かった」と述べ、多くの質問も寄せられました。
 最終日の5月2日には、現地の日本語補習校で小学校低学年の児童とその保護者を対象に講話を実施しました。 低年齢にもかかわらず、平岡さんの話に熱心に耳を傾ける子どもたちの眼差しが印象的でした。 広島出身の保護者からは、「海外でこのような取り組みがなされる意義は大きい。今後も多くの国で実施してほしい」との意見が寄せられました。
 また、講話以外にも、平岡さんは国営テレビや国営ラジオの取材を受けるなど、大きな反響がありました。 さらに、ポスター展のオープニングに参加した在クウェート・アルメニア大使からは、アルメニアにおいて年内に同様のイベントを開催したいとの要望が寄せられ、現在実現に向けた準備が進められています。
(原爆死没者追悼平和祈念館)
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