広島平和文化センターでは、被爆80周年を機に、全国の自治体と連帯した若い世代への平和学習を開始し、被爆体験証言者の皆様から多大なる御協力をいただきました。
こうしたこれまでの御功績に感謝の意を表するとともに、これからのセンターの取組について語り合う場として、松井一實
(まつい かずみ)広島市長をはじめ関係者が出席し、令和7年12月15日(月)、広島国際会議場コスモスにおいて「被爆者の皆様との対話」(被爆体験証言者感謝状贈呈式)を開催しました。
冒頭、松井市長(広島平和文化センター会長)から、全国のこどもたちへの平和学習を大きく前進させることができたことへの謝意が述べられました。
続いて、感謝状と記念品(被爆樹木を使用した置き時計「ピース・ティッキング・クロック」)が、被爆体験証言者を代表して梶本淑子
(かじもと よしこ)さんに贈呈されました。
また、被爆80周年の年に取り組んだ様々な事業のうち、「ヒロシマ平和学習受入プログラム」の様子をまとめた動画を上映し、被爆体験証言者の皆様の御活躍を改めて振り返りました。
続いて、広島市、広島平和文化センターや若い世代の人々が「被爆の実相を伝え、平和を願う活動を継続する際に、次の世代にいかにバトンを渡していくか」について、八幡照子
(やはた てるこ)さん、梶矢文昭
(かじや ふみあき)さん、河野キヨ美
(こうの きよみ)さん、新井俊一郎
(あらい しゅんいちろう)さんからそれぞれの思いを聞かせていただきました。
会の終盤には、各方面から寄せられた被爆体験証言者への言葉が披露され、被爆者の証言がこどもたちの心に深く届いていることを実感させる場面となりました。
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「知らなかった事実なども簡単に分かりやすく説明してくれたので、そのときの様子などがよく伝わり、この先どのような行動をしていけばよいのかを考えることができて、一番心に残りました。」
(第1回全国平和学習の集い参加生徒)
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「近年はデジタル化が発展し、自分が見たいコンテンツだけを選び、必要がない箇所は見ずに簡単に飛ばすことができます。
そんな中、参加した子どもたちが日頃聞いたことがない『死や骨、皮膚のただれ、やけど、悲鳴、死体の上を歩く』などの生々しい話を聞けたことは、インパクトがあったと思います。
これらの内容をそれぞれが自分の身近な人々に伝えていくきっかけになったのではないかと思います。」
(第1回全国平和学習の集い引率者)
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「被爆者はつらい記憶を私たちに託してくれているんだと感じ、私たち若い世代が次世代につなげる番だと思った時間だった。」
「これからは、命を大切にして、どんな人にも尊敬の念と思いやりをもって生きたい。」
(ユース・ピース・ボランティア(英語ガイド))
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「核やせんそうが数えきれないほどのいのちと幸せをうばっていくのかがよく分かりました。
今後、同じまちがいをおかさないように考えるのが大切だと思いました。」
(被爆体験講話に参加した児童)
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「自分は高校三年生で来年は県外に出る予定なので、大学で広島にいた人間として原爆の話をできるようになるべきだと感じて来ました。
これからも元気に活動されることを願っています。」
(被爆体験講話に参加した生徒)
最後に、松井市長が各テーブルを回り、香川剛廣
(かがわ たけひろ)理事長らとともに、被爆体験証言者の皆様に改めて感謝の意を伝え、和やかに歓談しました。
会場内には、被爆体験証言者の皆様から寄せていただいた平和のメッセージも展示されました。
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「戦争のない日々、なんと幸せなことでしょう。この平和な日本を皆さんの手に委ねます。」
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「平和とは愛の心だと私は思います。相手を知り、相手を思いやり、相手の気持ちになれば、自然に笑顔がうまれます。核兵器がどれほど悲惨で恐ろしいかを知って欲しい、理解してほしい。知らない人に伝えてください。世界中から核兵器がなくなり、皆が安心して幸せに暮らせることを願っています。」
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「人類の生存と絶滅。想像力をはたらかせて考えてみよう。」
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「若い方の発想で地球から核兵器廃絶をめざしましょう。音楽、絵画、スポーツ等、何でもよいです。私達被爆者の声を伝えてください。」
広島平和文化センターとしても、被爆者はもとより、関係する皆様と手を携えて、このようなメッセージを広く伝えていく努力を続けたいと考えています。
松井市長・平和文化センター幹部職員との懇談
〔参考〕 TSS市長インタビュー: 被爆80年「このような思いを他の誰にもさせてはならない」 被爆者の想い 若い世代への継承を誓う 広島市
(平和文化企画課)