和文機関紙「平和文化」No.208, 令和4年1月号

東京オリンピック・パラリンピックに合わせたヒロシマ・ナガサキ原爆・平和展の開催

 東京都においてオリンピック・パラリンピック競技大会が開催された昨夏、広島市は、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向けた世論の醸成を図ることを目的として、長崎市と共同で被爆の実相や平和への取組を紹介する「ヒロシマ・ナガサキ原爆・平和展」を首都圏3都市(埼玉県飯能(はんのう)市、東京都文京区、東京都千代田区)において開催しました。
飯能市会場で展示解説を行う広島平和記念資料館長
飯能市会場で展示解説を行う広島平和記念資料館長
 飯能市と文京区の会場では、原爆で犠牲になった方の遺品や、被爆の実相と核兵器の現状を伝える写真パネル、被爆者が描いた原爆の絵、高校生と被爆体験証言者が共同で描いた原爆の絵などを展示しました。 千代田区の会場では、写真パネルの展示のほか、原爆に関する図書閲覧コーナー、DVD上映コーナーを設けました。
文京区会場の様子
文京区会場の様子
 しかし、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、各会場において予定していた被爆体験講話等の関連行事の実施を見送ることになったほか、千代田区については、ワクチン接種の会場確保のために当初予定していた会場が使用できなくなり、展示内容を縮小して実施しました。
千代田区会場の様子
千代田区会場の様子
 様々な変更を余儀なくされた中での開催となりましたが、地域住民を中心とした多くの方にご来場いただきました。
 来場者に行ったアンケートでは、「本当に悲惨で、こんなことが二度とあってはいけないと思いました」(10代)、「今普通に生きている事が当たり前ではなく、どんなに幸せな事か。命について考える機会になりました」(20代)、「感染対策の観点から、広島・長崎に気軽に行くことができない中、被爆資料を直に見ることができたことは貴重でした。コロナが収まったら改めて現地の資料館に足を運びたいと思いました」(40代)、などの感想が寄せられました。
 
実施の概要
【埼玉県飯能市】
期間: 7月18日(日)~9月5日(日)(休館日を除く44日間)
場所: 飯能市立博物館
来場者数: 7,550人
【東京都文京区】
期間: 7月26日(月)~7月30日(金)(5日間)
場所: 文京シビックセンター1階 ギャラリーシビック及びアートサロン
来場者数: 1,703人
【東京都千代田区】
期間: 8月3日(火)~8月13日(金)(閉庁日を除く8日間)
場所: 千代田区役所2階 区政情報コーナー
来場者数: 210人
(平和記念資料館 啓発課)
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