参加者が広島から世界に発した声
日本に在住するG7各国出身の高校生
24名が、本年
3月27日(月)から
30日(木)までの間、広島市に集いました。
28日(火)には、平和記念資料館や本川(ほんかわ)小学校平和資料館の見学、原爆死没者慰霊碑への参拝・献花、被爆体験証言の聴講、平和記念公園内視察などの共通平和プログラムに参加しました。
多くの参加者は、初めて被爆の実相を目の当たりにし、「核兵器がもたらす非人道的な結末について世界中に共有し、次世代にも引き継いでいかなければならない」と発言していました。
また、「平和」、「持続可能性」、「多様性」の3つのテーマのグループに分かれて議論を重ね、29日(水)には、それぞれのグループがテーマに沿ったフィールドワークに出かけました。
そのうち、「平和」のグループは大久野島(おおくの しま)の毒ガス資料館を訪れました。
最終日には、成果文書を発表しました。
本川小学校平和資料館見学
(写真提供 広島サミット県民会議)
(写真提供 広島サミット県民会議)
《参加者の声:平和について》
- 原爆投下後の広島の悲惨な姿と、現在の美しい街並みを比較したとき、広島の人たちのように、私たちが力を合わせれば、どんなことも可能になるのだという希望を抱きました。
- 平和のプログラムでは、日本に住んでいて、日本の平和教育を受けていても知らなかった戦争の事実を知ることができました。戦争の犠牲者は日本人だけでなく、どんな形であれ、戦争に関わるすべての人であると強く感じました。
- このプログラムで、原爆投下をはじめ多くのことについて学び、また、たくさんの異なる意見や考え方に触れ、より広い心を持てるようになりました。また、自分が強く信じていることに自信を持てるようになりました。
- 一番印象に残っているのは、日本は被害者であると同時に加害者でもあるということです。大久野島を訪れるまでは考えたこともありませんでした。この経験から、国際的な問題を考えるうえでは、さまざまな視点を持つ必要があると思いました。
《参加者の声:プログラム全体を通して》
- 訪問した場所、そして何よりプログラムを通して出会った人たちとの交流から、多くの新しい知識を得ることができました。
- チームで思いを共有したり、知識を交換したり、アイデアを出したりするのは本当に楽しいことでした。そして、このプログラムを通じて、自分のコミュニケーション能力が向上したと思います。
- 私たち一人一人が、それぞれのバックグラウンドによってどのように多面的に考えることができるか、知識と様々な考え方をどのように関連付けることができるか、そして、これらをどのように発展させればお互いを受け入れることができるかを学びました。
- 私たちは未来に責任があるのだから、私たち若い世代は、国境を越えて語り合うことを続けなければならないと思います。
ジュニア会議参加者をガイドしたユースピースボランティアの印象
私は、
ユース
ピースボラン
ティア第
1期生の丸川憂
(まるかわ ゆう)です。
高1の時から平和記念公園を訪れる外国人観光客の方々に英語でガイドする活動を続け、今年で
5年目を迎えます。
最初の頃はガイド原稿を読むだけで必死でしたが、経験を通して、大切なことは自分の言葉で伝えることだと気づきました。
今は自分で写真を用意して、相手に響くガイドをするよう心掛けています。
今回、4人のボランティアメンバーで、G7各国を代表する高校生達にガイドを行いました。
高校生の皆さんはとても真剣にガイドを聞いてくださいました。
移動の時にも質問があり、被爆の実相を積極的に学んでいる姿が印象的でした。
その姿に触れ、ガイドをしている私たちも、原爆について更に学び続ける必要があると感じました。
今回の高校生達を含め、これまでガイドしてきた方々に、原爆について学んだことを少しでも周りの方に伝えていただき、平和への思いが広がることを願っています。
これからもユースピースボランティアとして、一人でも多くの方に平和を発信していきたいと思います。