留学生による平和フォーラム
〜恒久平和を目指して〜

「ヒロシマ」を留学の地に選んだ留学生に、様々な形で原爆投下の実相、被害を伝えることにより、 原爆を過去の問題ではなく現在、未来の問題として(とら)え、世界恒久平和を目指して行動する若者を育成するため、 「留学生による平和フォーラム」を平成23年7月30日(土)と8月6日(土)の2回にわたり開催しました。 2日間で延べ236名(うち留学生等67名)が参加しました。

映像から平和を考える
1回目は、出山知樹(でやま ともき)監督による自主制作映画「運命の背中」上映会(英語字幕付き)を行いました。 今回は新たな試みとして、参加者を留学生に限らず、広島市民の皆さんも対象としてフォーラムを開催しました。 これは、国境を越え平和について取組んで行くにあたり、共に考える場を提供することが、ヒロシマへの理解を深めるとともに世界恒久平和を目指すことにつながるとの考えからです。
  「運命の背中」は、広島市に原爆が投下される「前」、そして投下された「後」を、一組の夫婦が力強く生き抜いていく姿を描いた作品です。 上映会の後、制作プロデューサーの出山ひさ子さんから、メイキングのスライドを見ながら制作段階での苦労話等を聞きました。 また、出山監督のビデオメッセージの上映も行いました。
  その後、意見交換や質疑応答を行った際には、市民の方から積極的に意見等が出ましたが、残念ながら留学生からは、あまり意見が出ませんでした。
  しかしながら、留学生に限定することなく市民の皆さんに参加して頂いた今回はじめての試みで、 当初予定していた会場だけでは参加者が収まりきらず、別会場も使用するほどの反響を得たことにより、
映画「運命の背中」の説明に聞き入る参加者のみなさん
市民の皆さんが平和について高い関心を持っておられることや、「ヒロシマの心」を伝えていこうとする強い気持ちが感じられました。 映画の上映中には、涙を流している方も見受けられました。
  留学生達はレポートの中で、映画を見たことによって、「『ヒロシマ』について、より理解することができた。」「平和の大切さを知った。」といった感想を寄せています。 時として、言葉より映像で平和を訴えることができると知ったフォーラムとなりました。
平和記念式典参列の様子
平和記念式典参列
「ヒロシマの地」に毎年めぐってくる8月6日の広島平和記念日に、留学生たちが広島平和記念式典に参列しました。
  今回初めて参列する留学生、毎年参列する留学生、それぞれが、式典会場の(おごそ)かな雰囲気と年配の参加者の祈るお姿に、少し緊張した面持ちでした。
  留学生たちは、この式典に参列したことにより、平和を強く意識し、年々被爆者の方々が高齢化する中で「ヒロシマの心」を継承していくことの大切さを理解した様子でした。
今後、人種・性別を問わず、平和を願う一人ひとりが被爆の実相を継承していかなければならない中で、 留学生達に、世界の平和について考え、行動する人間になってもらうため、引き続き事業を行って行きます。

(広島市留学生会館)

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