《特集》 中・高校生ピースクラブ
広島の中・高校生が発信する平和のメッセージ
平成14年度から広島市と本財団は、平和の推進に取り組む人材育成のため、「中・高校生ピースクラブ」を開催しています。 平成25年度は26人が参加し、被爆の実相を学び、他の自治体の中・高校生との平和学習会などを通じて平和の大切さを発信しています。

8月3日(土)〜8月5日(月)
第8回平和市長会議総会のブース展示

  第8回平和市長会議総会の開催にあわせて広島国際会議場にブースを設置し、ピースクラブの活動を紹介するとともに、平和へのメッセージを集めました。 総会に参加された市長等から、「中・高校生が自主的に平和活動をしていることは素晴らしい。さすが広島ですね。頑張ってください。」など、ピースクラブへの温かい激励(げきれい)の言葉と平和のメッセージをいただき、平和を発信するために活動を続けていくことの大切さを改めて感じることができました。

8月5日(月)
ヒロシマ青少年平和の集い
フランス・マラコフ市代表ミシェル・シボ氏にメッセージを書いていただきました
  中国新聞社ビルで開催した平和学習会に、8つの自治体から86人の中学生が参加しました。 川本(かわもと)省三(しょうそう)さんの被爆体験講話を聴講した後、ピースクラブがファシリテーター役(進行役)を務め、グループワークを進めて行きました。 「私たちの未来予想図〜2045〜」をテーマに、原爆投下から100年後の2045年はどんな世界になっているのか、その時が平和な世界であるために、自分たちは何をすべきか、ということを話し合いました。 「いじめをなくす」といった身近なことを題材にしたグループや、「国境をなくす」といった世界に目を向けたグループなど、多様な意見が出ました。 様々な自治体の中学生と意見を交わすことにより、原爆だけでなく、広い視野で平和を考えていく大切さを学ぶことができました。
グループワークでファシリテータ役を務めました
8月6日(火)
サダコと折り鶴ポスター展

  平和記念資料館の本館下で、被爆から10年後に白血病(はっけつびょう)を発症し亡くなった、佐々木(ささき)禎子(さだこ)さんの一生を通じて被爆の実相を伝える「サダコと折り鶴ポスター展」を開催しました。
  被爆の実相をわかりやすく伝えるために、原子爆弾に使用されたウランの模型を使って原子爆弾の仕組みを説明するなど、工夫を()らしていました。 また、英語での説明に挑戦したメンバーもおり、国内外の多くの人に被爆の実相と平和の大切さを伝えることができました。
  会場内に設置した折り鶴コーナーでは、メンバーのメッセージに共感した方々がたくさんの折り鶴を折ってくださいました。 「広島の子どもたちがこのような活動をすることは大切だ。是非、続けて行って欲しい」 「これまで8月6日にこの場所に来ることを避けていたが、来年も来たい(被爆者)」など、温かいメッセージをいただきました。 さらに、広島出身のピアニスト萩原(はぎわら)麻未(まみ)さんの来場など、色々な方々との出会いがあり、多くのことを学びました。
「サダコと折り鶴ポスター展」で手作りの模型を使って原子爆弾の仕組みを説明しました
田上(たうえ)長崎市長にピースクラブ参加者からのメッセージボードを手渡しました
8月8日(木)〜10日(土)
長崎研修

  長崎市で開催された青少年ピースフォーラムに参加しました。 このフォーラムは、8月9日に開催される長崎の平和祈念式典に参加するために長崎市を訪れる、全国の自治体の平和使節団が一堂に会して平和の(とうと)さについて考える学習会で、長崎市の青少年ピースボランティア(15歳から30歳)が運営しています。 広島から長崎までバスで片道5時間というハードな日程でしたが、全国の青少年と平和について意見交換し、長崎市の青少年の平和活動も学ぶことができ、大変充実した学習会になりました。
これまでの活動を通して、ピースクラブの参加者からは「もっと多くの人に被爆の実相を知ってもらうために活動していきたい」 「原爆だけでなく、戦争による被害をもっと学んで、平和の大切さを伝えたい」などの感想が寄せられ、平和活動への関心は大いに高まっています。 ピースクラブではこれからも被爆の実相を伝え、平和への思いを発信するために、被爆ピアノコンサートの開催など様々な活動に取組んでいきます。 また、長崎市の青少年ピースボランティアや、平和活動に取組んでいる他府県の中・高校生とのネットワークを築いて、若い世代から平和へのうねりを起こしていけるよう仲間を増やしていきたいと思っています。 これからも温かい御支援をよろしくお願いします。

(平和記念資料館 啓発課)

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