迷い
広島に住む外国人と広島市民の交流の場としての「ぺあせろべ」が役割を果たしているのか? このままでいいのかしらと思うこともありました。
そんな時、アジアの国を支援している団体の方から「ここでの収益があるから私たちの活動が続けていけるんです」と聞いたときには嬉しかったです。
交流の役に立っていると思えました。
日本文化で参加していただいたある団体から、「ここで出会った外国人の方が習いに来ていて、本国に帰って是非日本文化を紹介したいと言われ、アメリカ、ドイツに行ったんですよ」とお聞きしたこともありました。
出会いの場所になっていたのです。
ある方がマレーシアに行かれた時、広島に留学していた学生さんに会って「『ぺあせろべ』は楽しかった。OB会をしたいですね。」と言っていましたよと聞いた時には、広島で良い思い出を作ってもらえたと思いました。
そんな折に触れて聞かせていただくお話が私の迷いを消してくれました。
私とボランティア
私はこれまで「ぺあせろべ」をはじめとしてボランティアを長くしてきましたが、「ボランティアをしよう」と思ったことは一度もありませんでした。
誰かの為にこれをしようと意気込んでもいませんでした。
頼まれると断れない弱い私がいて、引き受ける時、私にできるかなど少しも考えない馬鹿な私がいました。
どんなことでも、引き受けた事は自分に出来るだけの努力をするのが私のモットーなので、一生懸命成就するよう頑張るのです。
その繰り返しで30年あまりを過ごしてきた結果、私は長いボランティア生活を送ってきたことになりました。
若い頃に、留学生のために雨の中走り回りビショビショになって帰った私を見て、主人は「貴女よくするね」と呆れた顔をしていました。
それからは何も言わなくなりました。
あきらめたのでしょう。
ボランティア活動は、私の人生を豊かにしてくれました。
様々な人たちとの出会いがあり、学びがありました。
学校では教えてくれなかった事、お金では決して買うことのできない大切なことを教えてくれたのです。
その門戸を開いてくれた「ぺあせろべ」には感謝の気持ちで一杯です。
世界のいろいろなところで自分の特技を活かしてボランティアをしている方々を見ると、もう少し勉強をしておけば、何か私も、もっと人の役にたてたのにと思うこともあります。
けれど人生に「もし」「あの時こうしておいたら」はありません。
これからも現状の中で、どんなことも先ず受け入れて、自分にできる事を精一杯します。
そのことが誰かの役に立つことになれば、これ以上嬉しいことはないと思っています。
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