被爆69周年平和記念式典
―人類の未来を決めるのは皆さん一人一人です―
被爆69年目の8月6日(水)、広島市の平和記念公園で、市主催の平和記念式典(広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式)が行われ、43年ぶりとなった雨天の式典に遺族ら約45,000人が参列して犠牲者の冥福と恒久平和を祈りました。
  式典は午前8時に始まり、最初に松井一實(かずみ)広島市長と遺族代表2人が、この1年間に亡くなられたことが確認された5,507人の氏名が記帳された2冊の原爆死没者名簿を、原爆死没者慰霊碑の中の奉安箱(ほうあんばこ)に奉納しました。 これで名簿登録者総数は292,325人、名簿総数は107冊となりました。
  続いて碓井(うすい)法明(のりあき)広島市議会議長の式辞、各代表による献花の後、原爆が投下された8時15分に、遺族代表の加藤(かとう)千季(かずき)さんと、こども代表の岡野(おかの)初衣(うい)さんが平和の鐘をつき、参列者全員が1分間の黙祷(もくとう)を捧げました。
  この後、松井市長が平和宣言を行いました。 松井市長は、「尊い犠牲を忘れず、惨禍を繰り返さないために被爆者の声を聞いてください。」と訴え、被爆者から寄せられた被爆体験や平和への思いを紹介し、「ヒロシマ・ナガサキの悲劇を三度繰り返さないために、そして、核兵器もない、戦争もない平和な世界を築くために被爆者と共に伝え、考え、行動しましょう。」と力強く訴えました。
  また、世界の為政者に、被爆地を訪れて自ら被爆の実相を確かめてほしいと訴え、信頼と対話による新たな安全保障の仕組みづくりに取り組むよう求めました。 さらに、日本政府に、国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中、今後も名実ともに平和国
平和宣言を行う松井市長
家の道を歩み続けることや、被爆者をはじめ放射線の影響に苦しむ人々への支援策の充実、「黒い雨降雨地域の拡大」などを求めました。
  平和宣言の後、こども代表の牟田(むた)悠一郎(ゆういちろう)君と田村(たむら)怜子(れいこ)さんが、 「みなさんをここ広島で待っています。平和について、これからについて共に語り合い、話し合いましょう。たくさんの違う考えが平和への大きな力となることを信じて。」と、平和への誓いを読み上げました。
  安倍(あべ)晋三(しんぞう)内閣総理大臣は、あいさつの中で、包括的核実験禁止条約の早期発効に向けて関係国の首脳に直接、条約の批准を働きかけることや、被爆から70年という節目の年であり核兵器不拡散条約(NPT)運用会議が開かれる来年に向けて、「核兵器のない世界」を実現するための取り組みをさらに前へ進める考えを表明しました。
  式典には41都道府県の遺族代表、湯崎(ゆざき)英彦(ひでひこ)広島県知事の他、アンゲラ・ケイン国連軍縮担当上級代表や、核兵器国のアメリカ、イギリス、フランス、ロシアを含む68カ国と欧州連合(EU)の大使や代表も出席しました。
  式典の様子はインターネットでライブ中継されました。 式典で読み上げられた「平和宣言」、「平和への誓い」の全文は、広島市ホームページ>>の「原爆・平和」→「平和宣言・平和への誓い・平和に関する要請等」から閲覧できます。

(総 務 課)

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