和文機関紙「平和文化」No.197, 平成30年3月号

旧日銀「収蔵資料展」の展示を更新

 本年7月28日(金)、中区袋町の旧日本銀行広島支店地下1階で開催中の「収蔵資料展」の展示を更新しました。 更新後の展示は、会期は来年7月までで、入場は無料です。
 3つの展示室(OCR室・第1金庫室・第2金庫室)のうち、OCR室では、「あなたが今いるこの通りで―鯉城(りじょう)通りの惨状―」と題し、展示会場である旧日本銀行広島支店が面する電車通り(鯉城通り)沿いの惨状が描かれた38点の「原爆の絵」を展示しています。 これらの絵には、平和大通りから紙屋町交差点までの鯉城通りの惨状が描かれており、今では近代的な建物が建ち並ぶこの周辺に、被爆直後、どれほど悲惨な光景が広がっていたかを知ることができます。
鯉城通りフィールドワークマップ(日・英)
鯉城通りフィールドワークマップ(日・英)
 この展示では、絵に描かれたまさにその場所で当時の惨状を想像できるよう、来場者が持ち帰ることができる「鯉城通りフィールドワークマップ」(日・英)を会場で配布しています。 会場から出た後も街を歩きながら学べる資料として、多くの来場者にご利用いただいています。
 また、第2金庫室では、「2016年度海外資料調査速報展―記録された原爆投下・廃虚(はいきょ)の広島」と題し、昨年11月~12月に資料館職員が米国で調査し、新たに入手した写真を初めて展示しています。 展示している32点の写真には、新たに発見されたエノラ・ゲイから撮影されたきのこ雲の写真や焼け野原となった市街地の空撮写真、広島を訪れた米兵が個人的に撮影した写真が含まれています。 これらの写真は、原爆の被害をより詳細に知ることのできる貴重な資料です。
 なお、第1金庫室では、昨年度から引き続き「熱と炎のつめ跡」と題し、被爆資料を展示しています。 3つの展示室を合わせてご覧いただくことで、被爆の実相を多角的に学ぶことができます。 お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください。
流川教会前
流川(ながれかわ)教会前(撮影:米軍/所蔵:米海軍歴史遺産部、寄贈:トーマス・ポロック氏)

(平和記念資料館 学芸課)

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