昭和20年(1945年)8月6日、広島に原爆が落とされた時、湧き上がるキノコ雲をカメラに収めた人たちがいました。
それが世界で最初に使用された原子爆弾によって起こされたことを知る由もない中、撮影者は眼の前で起きているとてつもない光景に向かって、「カメラを持っていれば、真実としてそういうものを撮りたい」(深田敏夫
(ふかだ としお)、当時16歳)と、本能的にシャッターを切ったのです。
軍所属のカメラマン、写真館の店主、新聞社に勤務する中学生等、全く異なる職業や立場の撮影者たちが、目をそらしたくなる気持ちを押し殺しながら、ファインダーに映る被爆後の悲惨な状況をいかにしてフィルムに収めたのか。
そしてその体験を、彼らの鋭い描写力でどのようにことばに表したかを明らかにします。
<展示概要>
大型スクリーンに映し出す約30分の映像作品と、原子雲を実際に撮影したカメラ等数点を展示しています。
また、タッチスクリーンで、撮影者たちの被爆体験記約30編をご紹介します。
【お問い合わせ】
国立広島原爆死没者追悼平和祈念館/TEL(082)543-6271