広島市に暮らす外国人は年々増加しています。
彼らとともに地域社会をつくっていきたいと思うときに、言葉の壁につまずく日本人の方もいるのではないでしょうか。
国際市民交流課では、6月24日、7月1日、7月8日の各金曜日に、安芸
(あき)区中野
(なかの)地区で、「みんなで話そう やさしい日本語」講座を開催しました。
昨年までは、主に日本人の方が、地域で暮らす外国人とコミュニケーションを取るための分かりやすい日本語を学ぶ講座(全1回)でした。
今年度からは、初回の講座で「やさしい日本語」を習った市民が、2回目、3回目の講座で外国人市民と実際にコミュニケーションを取り、防災等の地域の課題を一緒に学びあう3回連続講座に拡充しました。
まず1回目は、中野公民館で、公益財団法人ひろしま国際センターの犬飼康弘
(いぬかい やすひろ)さんから、日本在住外国人の大多数が日常的で簡単な内容であれば日本語でコミュニケーションが取れるが、熟語や漢字が多い「難しい日本語」では大変理解しづらいという説明を受け、そして、「やさしい日本語」で表現するポイントを習い、練習しました。
ポイントは、①難しい言葉は簡単な言葉に言い換え、しかし繰り返し使われる重要な情報はあえて残す、
②一文の情報量を少なくする、
③分かりにくい言葉は例を出し、必要な情報は補う、
④不要な情報は捨てる、
⑤あいまいな表現・二重否定を避ける、などです。
そして、2回目にはゴミ出しルールについて本財団の日本語教育コーディネーターの橋本優香
(はしもと ゆうか)さんからクイズ等を交えながら、3回目には防災について広島大学の小口悠紀子
(こぐち ゆきこ)助教授からLEGOブロックやカプラ積み木で「まちづくり」をしながら、日本ウェルネススポーツ専門学校広島校の日本語学科の留学生約20名と一緒に学び、活気あふれる楽しい会となりました。
日本人であれば地域のルールや注意事項は知っているものと思われますが、実際には、「えっ!? こんなゴミの分別方法私もわからない…」「避難所でこんな時どうしたらいいの!?」と驚くことの連発で、参加者は「一緒に学ぶ」「学びあう」ことの大切さを実感していました。
みなさんもぜひ、「やさしい日本語」を少し学んで、外国人の方とコミュニケーションをとってみてください。
そして、普段の生活や、特に災害時に、周りの外国人と協力しあい、「助け合いのまち」を実践していただければと思います。
ゴミ出しルールついてのクイズに「やさしい日本語」を使って取り組む参加者
(国際市民交流課)