昭和20年(1945年)8月6日の原爆投下は、爆心地から約3.7km離れた広島地方気象台にも多大なる被害をもたらしました。
その状況下でも「気象観測を担う者は、現象についての時間的な変化を絶えず記録しなければならない」と、気象台員たちは決死の覚悟で観測をし続けました。
また、被爆後わずか1か月で広島を襲った枕崎
(まくらざき)台風は、原爆被害を一層深刻なものにしました。
台員たちはこの二重の被害を後世に伝えようと、詳細な聞き取り調査を行い、調査報告書にまとめました。
今回の企画展では、観測者の視点から記録された被爆体験記をもとに被爆の実相を明らかにします。
展示内容
(1)大型スクリーンによる映像展示
企画展示室を全面リニューアルし、約190インチの大画面で映像作品(約30分)を鑑賞できるようになりました。
今回の映像作品ではナレーションを、俳優の岸部
(きしべ いっとく)さんと広島出身の気象予報士、勝丸恭子
(かつまる きょうこ)さんにお願いしています。
(2)実物展示
気象台員たちの体験記(直筆)や広島市江波山
(えばやま)気象館所蔵の観測器等を展示します。
【お問い合わせ】
国立広島原爆死没者追悼平和祈念館
TEL(082)543-6271
FAX(082)543-6273
URL
hiro-tsuitokinenkan.go.jp