和文機関紙「平和文化」No.211, 令和5年3月号

平和記念公園を英語でガイドするユースピースボランティアの活動

 本財団では、次代を担う広島の青少年が平和の大切さを学ぶとともに、ヒロシマの心を国内外に伝える機会を創出するため、平和記念公園を訪れる外国人に被爆の実相を英語で伝えるボランティアガイドを育成し、その活動を支援する「ユースピースボランティア事業」を令和元年度(2019年度)から実施しています。
 今年度は、高校生27名、大学生22名の合計49名が活動しています。
 
ガイド活動に向けた事前研修
 ガイド活動に先立ち、5月から7月にかけて、平和学習講座や被爆体験講話の聴講、ヒロシマ ピース ボランティアによる平和記念公園ガイドの受講など、3回の研修を通して、被爆の実相についての理解を深めるとともに、平和記念公園を英語でガイドするために必要な知識や心構えについて学びました。
 受講したユースピースボランティアからは「学んだことを自分たちの言葉でしっかりと伝えていきたい」「相手に伝わるようなガイドを心掛けたい」などの声が聞かれ、それぞれが目指すボランティアガイドに向けて、意欲を高めました。
事前研修の様子
事前研修の様子
平和記念公園でのガイド活動
 8月から月1回のガイド活動を行っており、今年2月までの7回の活動を通して、米国、オーストラリア、イギリスなど21か国・地域の156人の観光客の方々を案内しました。
 ガイド活動を行ったユースピースボランティアは、「外国人観光客との会話の中で、原爆や平和への考え方を聴くことができてよかった」「原稿を読み上げるだけではなく、内容を覚えて自分の言葉で伝える必要があると思った」「移動中も積極的に話しかけて、コミュニケーションを取りたい」など、活動を振り返る中で、研修やこれまで積み上げてきたガイド活動の成果を実感した一方、今後に向けた課題も発見したようでした。 また、ガイドを受けた外国人からは、「説明してくれたお陰で理解が深まり、改めてヒロシマについて考えるきっかけとなった」「若い世代が被爆の実相を伝えていく取組は非常に有意義だ」などの評価をいただきました。
ガイド活動を行うユースピースボランティア
ガイド活動を行うユースピースボランティア
 ユースピースボランティアは、これまでの活動を通じ被爆者の思いをしっかりと受け継いだ上で、自分の考えを英語で相手に伝える楽しさと難しさの両方を実感し、さらに努力していきたいとの決意を新たにしたようです。
(平和市民連帯課)
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