和文機関紙「平和文化」No.211, 令和5年3月号

日本語で母国の紹介をする多文化共生講座の外国人講師養成講座を開催しました

 広島市に暮らす外国人は年々増加しています。 身近に見かけるようになった外国人の文化や背景について、関心をお持ちの日本人の方も増えているのではないでしょうか。
 今年度、国際市民交流課では、自分の出身国や地域の文化等について日本語で紹介する外国人講師の養成を初めて行いました。 外国の文化等について外国人の生の声を聴き、より深く理解し、また、身近な地域で外国人と共生していることを実感する機会としていただきたいと考えています。 外国人の方には、身に付けた日本語を使って活躍し、さらに地域との関りをもちたいという気持ちに繋(つな)げていただくことを目指しています。 令和5年度より、希望する団体に、養成講座を修了した外国人講師を紹介できるよう準備しています。
 講座は3回コースで、①外国人が地域で活躍する方法を知る・活動するイメージを持つ(1月21日)、②発表準備をする・練習する(2月4日)、③トライアルで発表してフィードバックをもらい、ブラッシュアップする(2月18日)という内容・日程で実施しました。
 参加した5人の外国人は、何をどのように紹介したら日本の方にとって興味深く魅力的かを試行錯誤しながら、風景等の写真、スパイスやお茶といった試供用の嗜好品(しこうひん)、聴かせたい音楽等を準備したり、プレゼンテーションを作成したりしました。
 3回目(2月18日)に約10人の市民の方に向けてトライアルで発表を行った外国人講師の中から、2名の方のお話を紹介します。
 まず、ベトナム人のハイさんです。 近年広島でもベトナムの方が増えており、同じアジアの国として比較的交流が盛んなため、ベトナムについてご存知の日本の方も多いかもしれません。 ハイさんが紹介してくれたのは、「ハノイとテトの文化」についてです。 ベトナムは南北に細長い国で、首都ハノイがある北部とその他の中部・南部では随分文化が違うそうです。 また、「テト」は旧正月のことです。 正月祝いの風習や、親族で囲むお祝い料理など、日本でまだあまり知られていないベトナムの一面を紹介してくれました。
 また、スリランカ人のデーウィカーさんの発表では、衣、食、特産品、観光地、自然、交通や教育事情等について、発表を聞けばスリランカの全体像が理解できるような内容でした。 デーウィカーさんの紹介と、発表の内容については、「~ウチもワシも~ 広島市民じゃけえ!」の中で詳しくご紹介しています。 スリランカ探訪気分をお楽しみください。
発表中のデーウィカーさん
発表中のデーウィカーさんとスタンバイするベルギー人参加者。セイロンティーの試飲をしながら発表を聴きました。
(国際市民交流課)
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