和文機関紙「平和文化」No.213, 令和5年9月号

「国際平和シンポジウム」の開催

 7月29日(土)、本財団と広島市、朝日新聞社の共催により、「核兵器廃絶への道 ~被爆地が核戦争の『歯止め』となるために~」をテーマに、広島国際会議場で「国際平和シンポジウム2023」を開催しました。
 午前の部では、元コスタリカ政府ジュネーブ代表部大使で、国連の核兵器禁止条約交渉会議で議長を務めたエレイン・ホワイトさんが基調講演を行い、「核軍縮・核廃絶のプロセスは複雑だが、人々の行動で変革することができる」と述べ、市民社会での取組の重要性を訴えました。
 続くパネルディスカッションでは、ホワイトさんのほか、東京大学法学部教授で安全保障や国際政治の専門家である遠藤乾(えんどう けん)さん、元韓国原子力安全委員会委員長の姜正敏(カン ジョンミン)さん、市民や子ども、海外からの研修生などを対象に平和教育等に取り組むNPO法人ANT-Hiroshimaの理事長渡部朋子(わたなべ ともこ)さんが、G7サミット後の被爆地の役割などをテーマに議論を交わしました。
 午後の部では、直木賞作家の髙村薫(たかむら かおる)さんによる特別トーク、被爆体験証言者の岸田弘子(きしだ ひろこ)さん、被爆体験伝承者でソプラノ歌手の豊嶋起久子(てしま きくこ)さん、紙芝居等を通じて子どもたちへの被爆体験の継承に取り組む広島市立大学4年生の佐藤優(さとう ゆう)さんの3名が、広島ホームテレビの渡辺美佳(わたなべ みか)アナウンサーによる進行の下、被爆体験をどのように次世代に伝えていくかをテーマに対話を行いました。
 会場とオンラインで合わせて約700人が参加し、多くの方が核兵器廃絶に向けた取組や国際情勢、被爆体験を継承していく取組への理解を深める機会となりました。
パネルディスカッションの様子
パネルディスカッションの様子
(平和市民連帯課)
 
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