和文機関紙「平和文化」No.218, 令和6年12月号

「やさしい日本語」連続講座を開催しました!

 広島市で暮らす外国人住民の方は年々増加し、令和6年3月末には2万1千人を超えています。 彼らと共に地域で生活していくうえで、言葉の壁を感じている方もいるのではないでしょうか。
 国際市民交流課では、8月25日、9月1日、9月8日の各日曜日に、国際会議場研修室で日本人市民を対象とした「やさしい日本語」連続講座を開催しました。 やさしい日本語は、言葉をやさしく言い換えたり、一文の情報量を少なくすることで、外国人にもわかりやすくした日本語のことです。 阪神淡路大震災をきっかけに、災害情報を「迅速に」「正確に」「簡潔に」外国人被災者に伝えるために提案されました。
 第1回目の講座は、公益財団法人ひろしま国際センターの犬飼康弘(いぬかい やすひろ)さんから、やさしい日本語の概論と使い方について学びました。
 第2回目は広島大学の小口悠紀子(こぐち ゆきこ)准教授を講師に招き、LEGOブロックやカプラ(積み木の一種)を使って避難所の模型をつくり、やさしい日本語でコミュニケーションをとりながら防災について学びました。
グループで協力しながら、LEGOを使って避難所を作りました。
グループで協力しながら、LEGOを使って避難所を作りました。
 第3回目は、本財団の日本語教育総括コーディネーターの橋本優香(はしもと ゆうか)さんと広島市環境局の職員の方々から、ゲームを通してゴミ出しのルールについて学びました。 防災や地域のルールについては、広島に長く暮らす日本人でも知らないことが多々あり、外国人住民の方と共に、驚きを共有しながら学び合いました。 そして、やさしい日本語を使って助け合いながらコミュニケーションをとり、ゲームを共に楽しむ参加者の様子が印象的でした。
 日本人、外国人を問わず、住民同士は、一方的に教え、助ける関係ではなく、互いに働きかけ、地域でともに生きていく隣人です。 言葉の壁を感じるときは、皆さんも是非、やさしい日本語を学び、外国人の方とコミュニケーションをとってみましょう。 一人ひとりの意識と実践の積み重ねによって「助け合いのまち」がつくられます。
(国際市民交流課)
 
公益財団法人 広島平和文化センター
〒730-0811 広島市中区中島町1番2号
 TEL (082) 241-5246 
Copyright © Since April 1, 2004, Hiroshima Peace Culture Foundation. All rights reserved.