2024年度(令和6年度)に寄贈された949点の資料の中から、179点を紹介します。
被爆前、原爆投下直後、被爆後という時間の推移に沿って展示を構成し、あの日を境に激変したヒロシマの姿を浮き彫りにします。
写真家の森本太一
(もりもと たいち)さんは、被爆前から戦後にかけて広島の街の変遷を記録していました。
被爆前の写真には、街の様々な情景や、そこで暮らす人々の姿が残されています。
川釣り-京橋下にて
(撮影:森本 太一/寄贈:森本 博之(ひろゆき))
寄贈いただいた太一さんのご子息は、「写真から見えてくるものがあるはず。原爆被害の研究や発信に役立ててほしい。」と話しました。
被爆前のコーナーでは、森本氏が残した原爆で被害を受ける前の豊かで穏やかな“あの頃の廣島”の写真とともに、戦時色が強まる中、変化していく人々の様子をご紹介します。
この一輪挿しは、終戦後、満州
(まんしゅう)から帰国した人物が焼野原となった実家の跡から見つけたものです。
ご本人は後年、家族に原爆の話はしませんでしたが、「一輪挿しがこんなになるんだから、人間が生きているわけないよね。」と話していたそうです。
ご本人が亡くなった後、資料はご子女に受け継がれましたが、今後の継承が難しいことから、「一輪挿しがこんな形になる恐ろしさを感じてほしい。」との思いとともに寄贈されました。
被爆から81年が経過し、被爆者が少なくなっていく中、被爆の実相を伝える資料の重要性はさらに増しています。
当館では、こうした資料を後世に継承していくため、引き続き関係者への聞き取りや調査を進めるとともに、皆さまからの貴重な資料のご寄贈をお待ちしております。
(平和記念資料館 学芸展示課)