平和首長会議リーダー都市就任要請等
ヨーロッパ出張
小溝(こみぞ)泰義(やすよし)平和首長会議事務総長(本財団理事長)は、今年6月及び7月、ボスニア・ヘルツェゴビナのサラエボ市、オーストリアのウィーン市、イタリアのローマ市を訪問し、リーダー都市への就任要請に係る協議を行うとともに、地域での平和首長会議の取組の拡大について協議しました。 また、サラエボ市で開催された第一次世界大戦開戦100周年記念行事に参加したほか、フランス・パリ市で開催された国際会議で被爆の実相や平和首長会議の取組等についてスピーチを行いました。
  さらに、訪問地の日本国在外公館を訪問し、各地域での平和首長会議加盟都市の取組への支援を要請しました。
  小溝事務総長の主な用務は次のとおりです。

6月27日(金)
  パリ市でPNND(核軍縮・不拡散議員連盟)フランス支部が中心となって開催された「核兵器のない世界に向けた国際会議」に出席し、デス・ブラウン元イギリス国防大臣やパオロ・コッタ・ラムジーノ パグウォッシュ会議事務局長らとともに登壇しました。 広島の被爆の実相や平和首長会議の取組等についてプレゼンテーションを行い、他の登壇者や来場者から高い関心が示されました。
6月28日(土)
  サラエボ市で開催された第一次世界大戦開戦100周年記念行事に広島市長の代理として招待されました。 第一次世界大戦のきっかけとなったサラエボ事件から100周年に当たるこの日の冒頭行事として、広島から持参した被爆樹木であるイチョウの苗木の植樹式が行われました。 式では、広島から平和と和解そして復興の心を込めて被爆樹木を贈呈し、イーボ・コムジッチ サラエボ市長とともに植樹を行い、さらに、平和公園の原爆の子の像に捧げられた折り鶴を市長に手渡しました。
  市長は大変感激された様子で、両市及びEU全体の友好と世界平和の象徴として苗木を大切に育てると述べられました。
サラエボ市長(右)とともに、被爆樹木(イチョウ)を植樹
  また、リーダー都市就任について協議を行い、市長からは就任に応じる回答をいただきました。 そして市長は改めて広島市及び平和首長会議に対する謝意を述べられました。
アレクサンダー・クメント オーストリア外務省軍縮局長と面会
6月30日(月)
  ウィーン市に移動し、小澤(おざわ)俊朗(としろう)在ウィーン国際機関日本政府代表部特命全権大使と、国連ウィーン事務所内への常設原爆展の開設に向けて意見交換を行いました。
  続いて、アレクレンダー・クメント オーストリア外務省軍縮局長と面会し、第3回核兵器の人道的影響に関する国際会議(12月8・9日開催 ウィーン市)に向けた事前の意見交換を行いました。 局長は、オーストリアは従来から核廃絶に真摯に取り組んでおり、核兵器国も含んだ議論の場とするため、関係国と精力的に折衝し、議論の透明性を確保しながら有意義な成果を出したいと述べられました。
7月1日(火)
  ラッシーナ・ゼルボ CTBTO(包括的核実験禁止条約機関)暫定技術事務局長と面会し、国連ウィーン事務所内での常設原爆展の開設に向けて意見交換を行ったほか、リ・ゲンシン CTBTO法務対外関係局長や市川(いちかわ)とみ子在ウィーン国際機関日本政府代表部公使とも面会し、常設原爆展の開設に向けた側面支援をお願いしました。
  続いて、ナジャ・シュミット 核兵器廃絶国際キャンペーンオーストリア代表責任者と面会し、12月に開催される第3回核兵器の人道的影響に関する国際会議の開催に併せて同団体が計画しているイベントについて情報提供を受けるとともに、平和首長会議としての関与についても意見交換を行いました。

7月2日(水)
  ウィーン市役所を訪問し、トーマス・レッシュ ウィーン市欧州・国際局最高執行官と面会し、オーストリア国内におけるリーダー都市として就任の要請を行いました。 レッシュ氏は、平和首長会議の役割の重要性は十分認識しており、市長に報告して検討する旨を述べられました。
  続いて、エレナ・ソコバ ウィーン軍縮・不拡散センター事務局長と面会しました。 同センターは、核軍縮に関する若者の研修に力を入れていることから、今後の協力関係の可能性について意見交換を行いました。

7月3日(木)
  ローマ市に移動し、河野(こうの)雅治(まさはる)在イタリア日本国特命全権大使と面会し、ローマ市訪問の目的と平和首
長会議の概要を説明しました。 河野大使からは、ローマ市訪問に際しての貴重な情報を提供していただくとともに、ご自身も被爆二世であることを踏まえた有意義な意見交換を行うことができました。
  続いて、リサ・クラーク2020ビジョンキャンペーナーと面会し、イタリアを中心に積極的に活動していただいていることに対する感謝の意を伝え、今後のイタリアにおける取組の展開について意見交換を行いました。
  その後、ローマ市役所を訪問し、シルビオ・デ・フランシア ローマ市長代理と面会し、リーダー都市就任の要請を行い、前向きに検討するとの回答を得ました。
ローマ市役所でリーダー都市就任を要請し、折り鶴を贈呈
今回、出張の機会を活用し、原爆の子の像に捧げられた折り鶴を平和首長会議加盟都市の首長等に贈呈し、折り鶴に込められた平和を願う思いを共有するとともに広島から核兵器のない平和な世界の実現に向けたメッセージを発信しました。

(平和連帯推進課)

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