米国でのヒロシマ・ナガサキ原爆展の開催
被爆70周年を迎える今年、核超大国である米国の首都ワシントンDCにおいて6月13日から8月16日まで、また、マサチューセッツ州ボストン市において9月11日から10月18日まで、それぞれ「ヒロシマ・ナガサキ原爆展」を開催しました。
  ワシントンDCのアメリカン大学にあるカッツェンアートセンター内のアメリカン大学美術館では、広島・長崎の被爆の実相を説明したパネルや、動員学徒として作業中に被爆し、犠牲となった中学生の制服や焼けた水筒などの遺品を始め、被爆資料25点が、隣接した会場では、丸木(まるき)(とし)位里(いり)夫妻の「原爆の図」6点と、戦後すぐにワシントンDCの教会から届いた文具を使って広島市の本川(ほんかわ)小学校の児童が書いた絵等が展示され、来場者が熱心に見学していました。
  6月13日には開会式が行われ、今回の原爆展開催に尽力された、アメリカン大学のピーター・カズニック教授が開会に至る経緯などを説明したのち、広島平和記念資料館の志賀(しが)館長が原爆展開会の謝辞を述べ、在米国日本大使館の大鷹(おおたか)正人(まさと)公使が挨拶をされました。 その後、広島で被爆した山本(やまもと)
定男(さだお)さんが、地図や絵などで構成されたスライド資料を効果的に使用して被爆体験証言を行った後、長崎で被爆した深堀(ふかほり)好敏(よしとし)さんが今回の展示パネルに使用している写真について説明を行いました。 来場者は皆熱心に被爆証言や写真の説明に聞き入っており、終了後には、「わざわざ米国まで来て証言などをしてくれて非常に感謝している」との感想を伝える人もいました。
  また、6月14日には、志賀館長の案内で米国内務省国立公園局長一行等が原爆展を見学し、熱心にパネルや被爆資料に見入っていました。 見学後、同局長から「非常に心が痛む内容で、力強い展示であった」との発言がありました。
アメリカン大学での開会式での被爆体験証言の様子
  アメリカン大学美術館での展示終了後、ボストン大学アートギャラリーでも、広島・長崎の被爆の実相をパネルと被爆資料で伝える展示を行い、核兵器が使われるとどのようなことが起こるのかを、来場者の方々に伝えました。

(平和記念資料館 啓発課)

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